2008年 06月 15日
ちょうど去年の今頃、旦那の生まれ故郷のポーランドに短期滞在したのですが、 あるお宅を訪ねた時に見たある物が未だに私の中で強く印象に残っています。 その家は、既に定年を迎え年金暮らしの女性の一人暮らしだったのですが、 古いアパートの小さな1室に長年住まわれているとのことで、 その方を長く知っている主人曰く「(家の中のものが)昔と全く変わっていない」というくらい、 家の中にある家具や物を、長く大事に使っていらっしゃる様子でした。 写真はその彼女の家の食卓に掛けられていたテーブルクロスです。 私はこのテーブルクロスを見た瞬間、胸が熱くなって、何も言葉が出なくなってしまいました。 長い間、大切に使われていたと思われる麻のテーブルクロスは、 何度も洗濯されたせいか、生地自体はだいぶ薄くなり、 ところどころにはなんと穴が開いていました。 でも彼女は、そんなテーブルクロスにも、 きちんと糊を施し、アイロンを掛けて、大切に使っていたのです。 何が正しいか、何が間違っているか、 そういう判断をしなければいけない場合には、 私はよく迷ってしまい、上手く答えが見つからない時があるけれど、 「豊かさ」という言葉について考える時、 私はなぜかいつもこのテーブルクロスに辿り着いてしまうのです。 ******************************************************* -昔のESLで書きためていた紙の束から-(独り言:こんなこともDavidは教えてくれてたんだ・・・.。5年前の授業からです。) 機会費用(opportunity cost) 私達は欲しいものを全て手に入れることはできない。 何かを選ばなければいけないとき、選ばれなかったものたちの価値は「犠牲」という形になる。 この「犠牲」になった分の費用を機会費用(opportunity cost)と呼び、 自分にとって正しいものを選んだ時は、この費用は少なくて済むが、 逆にそれを逃してしまった時は、この費用は大きくなってしまう。 だから、何かを選ぶ時は、価格や性能などをよく見極め、 自分にあった最善のものを判断し選択をする必要があるのだ。 「いいものを選んで長く使うか、安いものを選んで使い捨てるか」 *******************************************************
by japolska
| 2008-06-15 12:11
| ポーランド
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