2007年 08月 13日
夕方頃になるとだいぶ人も集まり始め、まずは腹ごしらえから、という感じで、ゆっくり食事からパーティは始まりました。まだこの段階ではほとんどお酒が入っていなかったので、みんなちゃんと席についておしゃべりを楽しみながら食事を楽しんでいる様子が伺えます。 ポーランド人は本当によく肉を食べます。それも見ていると、アメリカのように切り出した生の肉をそのまま焼いて食べる、というよりかは、むしろハムやソーセージ等など何らかの形に加工してから食卓に乗せるなり調理に使うなりする傾向が大きいような気がしました。これはパーティのときにでたハムの塊とソーセージです。迫力満点です。 そしてこれらを好きなだけ切って食べていきます。もちろんこのまま食べてもいいのですが、好みでホースラディッシュのおろしたものなどを使ってもさっぱり食べられておいしいです。左の方の紫色した器の中に見える白いものは豚のラードの固まりです。これをパンにバターのように塗って食べるのがポーランド流だとか。一口食べてみたのですが、思ったよりはあっさりした味で意外に食べやすく感じましたが、やはり日本人の胃にはちょっと重いかもしれません(汗)。私は一口だけで十分でした。 これはこのパーティが開かれたポーランドの南部のある山岳地方独特のハムの一種だそうです。ひ、表面に怪しい筋が・・・これは一体何に包まれているのでしょうか・・・(汗)。私は残念ながら食べられなかったのですが、食べたことのある人によると、ポーランド人でも割と癖がある、と感じる1品なのだそうです。 キャベツサラダとポーランド流トンカツ(コットレット)です。コットレットは午後の正餐(オビヤド)時にどこの家庭やレストランでもまず間違いなく食べることができます。と言うか、食べさせられます(笑)。必須科目です。 豚肉、じゃがいも、キャベツ、トマトは、ポーランドの超!典型的組み合わせの食事内容です。お皿の縁に描かれた模様がなかなかいいですね。 ポーランド人は老若男女、出身地や世代を問わず、ケーキ大好きな民族です(ウォッカやビゴスが嫌いだと言うポーランド人に出会った経験はあるけれど、ケーキが嫌いという人は未だかつてひとりとして見たことがない)。この日もデザートのケーキはよりどりみどり&てんこもりでみんな大喜びでした。どうやらケーキ作りが得意な主婦達がそれぞれ得意な1品を作って持ってきてくれたのだとか。大きな焼き型に入れられた手作りケーキが全部で6種類。圧巻でした。 左上から時計回りに説明をすると、お酒たっぷりレーズン&クリームのケーキ、ポピーシードを巻き込んだマクフカというケーキ、ココナッツケーキ、チーズとピーチゼリーのケーキ、シャルロッカ(ポーランド流アップルパイ)、そしてシュークリーム風ケーキです。 これがまたどれも全部うまーい!! 私はあまり甘いものを食べる方ではなかったのですが、この6種類のケーキは全部平らげた上に更に2度お代わりまでしてしまうくらいはまりました(笑)。ポーランドのケーキは日本のそれと似たような感じであまり甘くはないのですが、濃厚な生クリームと野生に近い味を残した、いわゆる手を加えた方が美味になる傾向がある果物をたっぷり使うせいか、あっさりとしているくせに味が濃く、どれを食べてもむちゃくちゃおいしいんです(特にゼリーが乗っかっているケーキは絶品)!!!実質重視のポーランドの主婦の手作りだけあって見かけは決して華やかではないけれど、味の方はまさに花丸印。ちなみにこの大量のケーキも次の日の昼までには綺麗さっぱりなくなってしまいました(笑)。 恐るべしポーランド人の胃袋の実力です。 ヨーロッパの夏の1日は長く、大体夜の10時頃日が落ちるので、だいぶ明るいうちからみんな盛り上がっていました。私はお酒を飲むよりもむしろ食べる方がよかったので、ちびちびワインを舐めながら、英語が話せる何人かの人と適当におしゃべりをしながらただひたすらもくもくと食べ続けていたのですが、男性軍は午後8時頃には既にウォッカに突入してかなり出来上がっていたようで、あちこちで飲めや歌えや踊れやの騒ぎで大いに盛り上がりまくっていました。←こういうことはホント世界共通ですね(笑)。 実はかなり前から旦那から「ちゃんとこのFamily Reunion(親族大集合)でJapolskaのことをみんなに紹介するから」と言われていた私。そのためずっと以前から今回のポーランド行きに関してはある種の緊張を隠せず、当日はかなり不安な気持ちを抱えてこのパーティに参加をしたのですが、ふたを開けてみるとなんて事はない、当の本人は私の紹介どころか久しぶりの本物のポーランド食&母国語ですっかりご機嫌&ご満悦モードになってしまい、私の紹介はどこへやら(苦笑)、お腹がいっぱいになるやいなやおしゃべりを求め酒瓶片手にあちこち顔を出しまくり、普段あまりお酒を飲まなくなった反動もあるせいか、9時前には既に足腰が立たないくらいへべれけになってしまい、9時半には既に自室のベッドで大いびきをかいて寝てしまう、という有様でした。 ・・・つまり、私の緊張は全てただの取り越し苦労だった訳でありまして(T_T)。 「そんな心配する必要のなかった私の甘くまぶしい青春の日々を返してくれ!」 と、爆睡している旦那の横で100万回くらい突っ込みを入れた私でした(苦笑)。 でも参加したポーランド人の人達は、ポーランドが分からないアジア人がいるということで、私に対して色々と気を遣ってくれました。私の名前は日本語名だとみんなが呼びづらいから、みんなでポーランド名を考えてあげよう、ということで、私の本名の響きに近い「サーシャ」という名前をつけてくれたり、日本に興味津々の家族は「日本のアニメが世界に与える影響について」という面白い題材を出してくれ、私にみんなの前で日本の文化や考え方について話す機会を与えてくれたし。 なにはともあれ、残念ながら私は今回、参加者全員とは話をすることができませんでしたが、私を歓迎してくれていた様子が伺えて嬉しかったです。「サーシャの日本の家族はポーランドを好きになってくれると思う?」「次回はぜひサーシャの家族もポーランドに来て一緒にパーティをしようよ!」ポーランド人の口からこのような深い優しさに満ちた言葉が出てくる度に、なんだかジーンとしびれるような、子供のように声をあげて泣きたくなるような切ない気持ちになったのを今でも忘れられないでいます。 今回の旅で、ポーランドは、日本・アメリカに続く、私の第3の心の故郷になりました。そのおかげでもっとポーランドという国の事をこれからも深く広く知っていきたくなりましたし、同時に自分が経験したことをこんな風に文章や写真などを使って何らかの形で残していけたら、とも強く思うようになりました(って、ほとんど食べ物の話題ばかりですが・笑)。 (←)この記事を読まれて、「面白かった」「いつか何かの役に立ちそうだ」などなどと感じられたら、クリックして頂ければ嬉しいです。
by japolska
| 2007-08-13 00:25
| ポーランド
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