2007年 02月 13日
「初めて自分の名前が書けるようになったときは、 嬉しくて1日じゅう名前ばかり書いていた。 自分の名前が、何かすばらしい名前のように思えた。」という主婦がいた。 「字が読めるようになって、生まれて初めてスーパーで買い物をした。」 というおばあさんもいた。 すっごくよかったです~(T_T)。 久しぶりに私の中で「殿堂入り」した、究極の本です(笑)。 きっとこれからも何度も何度も読んでしまうことでしょう。 私にとっては極上&最高級の1冊です。 この本は、朝日新聞に掲載されていた連載コラムを集めたもので、 食文化を通じてアメリカの色々な国々を紹介してくれています。 とは言っても、「アフリカの食べ物ってこんなにすごいんですよ!」と、 声高らかに大げさに書いているのではなく、 作者が立ち寄った国々で普通に食べられている日常食や農作物、 そして自然からもたらされる恵みなどを話題の芯にしながら、 その国の文化や内部事情をうまく絡ませて説明してくれているので、 とても興味を引きつけられました。 例えば、象の肉を食べる場所があるのだけれど、 どうして食べられるようになったのかや、 ある国ではラクダの肉が手軽な値段で売られていたが、 なぜ安く手に入るのか、そういうこともきちんと書いてくれていたので、 非常に分かりやすく、また水を飲むようにすいすい読めてしまいました。 読みやすい理由には、もともとがコラムだったので、 1話につき3ページの長さと言うのもあったのかもしれませんが、 作者の視点の高さと物怖じしない好奇心がもたらした豊かな経験、 そして誰にでも読みやすく書かれてある文章力の卓越さによるものだと私は思いました。 ※筆者紹介を読んだら、この方東大法学部卒だそうです(汗)。 やはり頭のいい人は、本当に読みやすい文章を書きますね。 特に印象に残ったのは、日本で賞味期限が切れた乾パンの缶詰が、 アフリカでは想像以上に役に立っていることや、 お腹を空かせた5歳の子供が、やっと手に入れた揚げパンを、 それを冗談半分で欲しがる作者のためにプレゼントしようとしたこと、 ← 泣きました(T_T)。 そして作者がアフリカで苦労して口にした和食事情(刺身や米、うなぎの蒲焼など)でした。 この本には、ケニア、エチオピア、タンザニア、ザイール、ルワンダ、 南アフリカ、エジプトなど18カ国が紹介されています。 アフリカに興味がある方、または10代後半~20代前半の若者に(笑)、 ぜひぜひお勧めしたい1冊です。 (←)のんびり参加しています。気が向いたらクリックして頂ければ嬉しいです。
by japolska
| 2007-02-13 12:16
| Wonderful Books
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