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カテゴリ:Wonderful Books( 67 )


2017年 06月 19日

北国の人たちに関する本を読む 18

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パール・バック著/新居格訳/中野好夫補訳”大地”読了しました。


これはアメリカで生まれ中国で育った女性作家・パールバックによる、
中国の大地に根ざして生きる人々の長編大河小説です。
この作品は「大地」「息子たち」「分裂せる家」の3部作から構成されており、
世界30か国以上で翻訳され、1938年にはノーベル文学賞も受賞した名作です。


第1部の「大地」では、まず貧民出身の王龍という農民が登場します。
彼は貧乏のどん底から、奴隷出身だけど非常に聡明な嫁をもらい、
その後あるきっかけで土地を購入するチャンスに恵まれます。
そして彼はその土地から収穫を得て、それを金に換えた後、また土地を買い増し、
最終的には一代でその地域での大地主にまで成長します。
権力、金、息子、美しく若い愛人、有り余る自由な時間など、
普通の一般人なら欲しがるであろう全ての物を手にした王龍。
しかし結局彼は自分の死ぬ間際に、本当に自分が心から愛しているのは、
種を蒔き手入れをすれば毎年実りをもたらしてくれる”土地”だという事に気が付きます。


第2部の「息子たち」では、王龍の残した3人の息子達が中心になります。
父が残した遺産を遣い、ひたすら贅沢に溺れる長男・王大に、
父が残した遺産を遣い、抜け目のない商人になる次男・王二に、
父が残した遺産に興味を持たず、家を出て軍人になる王三のそれぞれの生き方が綴られていくのですが、
結局は誰も父のように農民にならず、父・王龍が苦労して手に入れた土地もまたバラバラになってしまいます。
そして次第に物語は、最終的に王虎将軍と呼ばれるほどの軍人になった三男の人生に焦点が当てられていきます。


第3部の「分裂せる家」では、王虎(王三)の息子の王淵が登場します。
父・王虎の軍人としての生真面目さと、祖父・王龍から受け継いだ土地への愛情を受け継いだ彼は、
中国が新時代へと移り変わっていく渦中に巻き込まれ、様々な経験を積み重ねていきます。
時代の激動の流れに翻弄されつつも、その中で彼は、
新しい時代の世の中に起きる様々な事柄や人々に出逢い、
それらに接触する度に自分の中で生まれては消える説明のつかない感情等は何なのかという事と、
自分が心の底から本当に求めているの一体は何なのかを真剣に考え抜き、
新時代に対する自分なりの答えを必死に見つけようと悩み苦しみ、そしてもがきます。
そして最後には、彼が憧れ焦がれて止まない、ある素晴らしいものを手に入れたところで物語が終わります。


合計4冊の長い大河小説だったので読み終わるのに多少時間がかかりましたが、
さすがノーベル文学賞を受賞しただけあって、非常に素晴らしい作品でした。


読了後、個人的にすごく感じたことは、
この作品の中には、例えどんなに時代が移り変わっていっても、
今でも現在世界中にいる、ありとあらゆる種類の人間(※人種という意味ではありません)が登場しているという事と、
また舞台は中国というアジアの一国にも関わらず、
これまた世界中のありとあらゆる人々が持ち合わせている、全ての感情や本音が綺麗ごと抜きに書かれているという事、
そして上記内容に加え、どの人間も心の中に持ち合わせているであろう、一番醜い部分と一番綺麗な部分の両極を、
それぞれ登場人物を使って上手に対比させながら見事に物語の中に織り込ませてあったので、
読みながら私も、自分の中に存在するいろいろな感情を容赦なく揺すぶられてしまい、
時には恥ずかしい思いをしたり逆に誇らしい思いをしながらも、
それぞれの登場人物たちに大変な親近感を抱きながら読み進めることができました。
読んでいる間、ものすごく楽しかったです。


何はともあれ、私にとってこの作品は、
「私の人生の中で読まなくてはいけなかった最重要な本」
だったと、読了後しみじみ感じました。
この本に出逢えて心からよかったです。
誰にでもお勧めできる超名作ですが、ただ長いことは確かに長いので、
特に三国志が好きな方や中国に興味を持つ方だったら間違いなく楽しめる作品かな、というのが私の感想です。


ちなみにこの作品は翻訳物の上、登場人物もものすごく沢山出てくるのですが、
理解できない部分など一つもなく、また登場人物で混乱することもなく、
大変スムーズに気持ちよく読み終えることができました。
翻訳された方々のご苦労と深い配慮に心より敬意を払います。


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by japolska | 2017-06-19 09:38 | Wonderful Books | Comments(0)
2017年 06月 17日

北国の人たちに関する本を読む 17

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柴田よしき氏著”風のベーコンサンド 高原カフェ日誌”読了しました。



これはある自然豊かな高原に一軒家カフェをオープンさせた女性の生き方を描いた物語です。
東京での仕事を辞め、エリートの夫とも離婚覚悟でこの地で再出発を果たした主人公・奈穂。
夢のカフェ経営を始めたのもつかの間、1人で全てを賄うささやかな内容の店なのに、
開店させている”だけ”でも湯水のごとく出て行く諸経費や、
新しい大手リゾートホテルの建設及び大変美味しい食材を生み出す等の魅力的な土地柄にも関わらず、
思ったより伸びない客足にうっすらとした不安を感じ、またそこから純利益を得る事がいかに難しい事や、
悩みまくった末に自分で決めた、厳しい冬の季節での営業時の思いがけない苦労など、
想像はしていたものの容赦のない現実が次々に彼女を襲っていきます。



それでも、地元再生に燃える現地の人達との温かい交流や、
全てを自分の思う通りに決められるカフェオーナーしてのやりがい、
そして地元の素晴らしい食材から調理される彼女自身のオリジナルメニューを目当てに訪れるお客さんたちに囲まれて、
奈穂は次第に自分の生きる道を踏み固め、彼女のペースで少しづつ人生を進んでいきます。
そして最後は、奈穂自身をずっと今まで苦しめ続けていた悩みの解決と共に、
新たなビジネス展開の幕開けも見せつつ、爽やかに物語が締めくくられていました。



この作者が書かれる文体自体がものすごく読みやすい上に、
自分らしい生き方を模索し悩んでいる人がこの本を読んだら、
おそらく誰でも共感できるような内容になっているので、
あっという間に物語の世界に引き込まれ読み終わってしまいました。





そしてこの本で特記すべき内容は、奈穂が心を込めて作った料理の数々です!!!





ちなみにその垂涎料理を本の帯から抜粋してみると・・・




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あああああ!!!何て美味しそうな!!!
こんなのが近所で食べられたら毎日通ってしまいますよ(笑)!!!





もうこれらのメニューの字面からしても私にとっては悶絶物だったのですが、
本の中でのこれらの料理の調理法及び提供の仕方の描写の仕方も大変見事だったので、
私はいつもお腹をぐーぐー空かせながらこの本を読み進めていました(笑)。
なので料理を作るのが好きな人や、美味しいものを食べるのが大好きな人にもお勧めの1冊です。



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柴田よしき氏の本は、これ以外に上記2冊を読みました。
この2冊もすごく読みやすくて一気に読み終えてしまいました。
「働く若い女性の葛藤と本音」が書くのがものすごく上手な作家さんだというのが私の第一印象でした。


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by japolska | 2017-06-17 09:55 | Wonderful Books | Comments(0)
2017年 06月 16日

北国の人たちに関する本を読む 16

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岡田安彦氏訳/著”極寒シベリア 極限の記録”読了しました。



こちらの著書は1974年に発行されたもので、
作者が旧ソ連時代に、その当時の最低気温記録を持つウェルホヤンスクという町に、
これまた一番極寒の真冬の季節の1月に訪れてみた体験談と、
あとはその地域の学術的な詳細記録が記載された内容で構成されていました。



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表紙を開いた後の文章が始まる前の数ページには、
そのウェルホヤンスクで撮られた白黒写真が掲載されていたのですが、




もうこれらの写真を見ているだけでも体感温度が下がりそうです!!!




作者曰く、当時はカラーのフィルムもあり、
色付きの写真も撮れなくはなかったそうなんですが、
ウェルホヤンスクの街の気温があまりにも低いので、
まずカメラを外気中に出しておくとあっという間に壊れてしまうのだとか・・・。
またカラーフィルムより白黒フィルムの方がまだ低温に耐えられる構造になっているそうで、
そのフィルムたちもぱりぱりになって割れてダメにならないように、
細心の注意を払わなければならなかったそうです・・・。




そして作者は本文の中で、「恐るべきフェルホヤンスクの寒さ」と題した章で、
その町の様子を詳しく書き綴ってくれているのですが、




彼がこの”極寒旅行”で体験した最低気温は、氷点下62.8度で、
その当時の日本からの最新防寒衣類を何枚も着こんでも、
この寒さにはとても抵抗できなかったそうです・・・。




また彼は、非常に暖かい建物の中でたっぷりと食事を取った後、
うっかり普通にそのまま外に出てしまったところ、
眉毛や睫があっという間に真っ白に凍りつき、
そして外気に直接さらされた顔がみるみるうちに充血しだし、
危うく凍傷にかかるところだったのだとか・・・。




この他にも、その真冬の極寒の地の様子と、
そこに住む人々の並外れて強靭な体力及び日常生活の送り方が詳しく掲載されていたのですが、
常識ではとても考えられない記述ばかりで目が離せず、
息つく暇もなくあっという間に読み終わってしまいました。
ある意味初夏の蒸し暑くなり始めた季節に読むのに最適な1冊でした(笑)。





いやはや・・・それにしても1970年代はまだ旧ソ連時代でしたが、





なんともまあ、色々な意味で、おそロシア!!! 





と思わざるを得ませんでした(苦笑)。(↑ つーか、結局これが言いたかっただけなんですw。)





ちなみに私がすごく気に入った章は、
「ウェルホヤンスクの狩人」という部分でした。
この章では現地ハンターの生活について紹介してくれているのですが、
元々この町に住むヤクート人たちは基本的に狩猟民族なのですが、
その中でもハンターの職業に就いている人達というのは、
更に選り優れて寒さに強いらしく(もう想像を遥かに超えたレベルです・・・)
その当時で約400人のハンター達がソブホース員として生計を立てていたそうです。



ちなみに実際の彼らのハンターしての腕前に関しては、
経験を積んだ者のハンティング技術は非常に高く、
50メートルの距離からもわずか1センチほどの目標に命中する事が可能だったそうです。
なぜかと言うと当時、例えば、シベリアリスの場合では、
「毛皮の価値を下げないために」目標のリスの目を狙って弾をたった1発しか撃てなかったのだとか。
このようにあまりにも卓越したハンティング技術により、
スターリングラード戦線において、参戦したヤクート人の狙撃兵達は、
誰もみな寒さに異常に強く、また、狙撃率も正確無比だったため、
昼夜問わず非常に軽快で、まるで神出鬼没のごとく行動し、
またどんな遠距離からでも殆ど撃ち損じがないので、
対抗するドイツ人兵の動きをあっという間に止めるような大活躍をしたそうです。←本当にすごい!!!




また彼らは、真冬の時期に狩りに出ている間でも、
何百年にも渡って伝えられた掟を厳格に守り、
野営をしなければならない場合でも、後から来る者の事を考えて、
その野営場所を綺麗に掃除をし、食用の肉と薪だけは数人分を必ず残しておいたのだとか。




この件に関しては、ウェルホヤンスクの町長曰く、
並外れて厳しい自然の中で生きていかなくてはならない人々が、
経験の中から自然に考え出した相互扶助の精神から始まったものだと語っていたそうなんですが、
彼らのように、非常に優秀かつ大変忍耐強い上、
どんなに過酷な状況下でも他人に対しての施しを決して忘れず、
また昔からの掟にもきちんと従うような北国の人達独特の真面目な性質に、
私はいつもものすごく惹きつけられてしまうのです。



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なんて事を書いていたら、ジュード・ロウの名作、
”スターリングラード”の映画が観たくなりました!!!
懐かしいな~♪私の大好きな作品です!!!



この映画ではジュード・ロウ演じる狙撃の達人・ヴァリシが登場しているのですが、
ジュード・ロウのかっこよさだけではなく、内容的にも非常に面白いので、
敏腕スナイパーに興味がある方には花丸付きでお勧めです。

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by japolska | 2017-06-16 09:06 | Wonderful Books | Comments(0)
2017年 06月 11日

北国の人たちに関する本を読む 15

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百田尚樹氏著”海賊とよばれた男(上・下巻)”読了しました。



既に日本では有名なベストセラー本で、映画化もされている大ヒット作なので、
私がここで説明するまでもないのですが、
出光興産の創業者・出光佐三氏をモデルとした主人公・国岡鐡造氏の生き方と、
同時に出光興産をモデルにした国岡商店が大企業にまで成長する過程が、
百田尚樹氏による大変読みやすい文章で綴られた名作でした。
私の中では今現在、2017年前半に読んだ本の中で一番感動した本です。



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実はこちらの本は、アメリカのケンタッキー州ルイビルにある、
日本語書籍が豊富な某図書室からなんと無料♪でお借りすることができました。わーい!



この作品を読もうと思ったきっかけは、
今私が個人的に非常にはまっている、野田サトル氏の”ゴールデンカムイ”という青年漫画が発端でした。
この漫画の中に白石由竹(しらいしよしたけ)という登場人物が出てくるのですが、
このキャラクターは実在した脱獄囚・白鳥由栄(しらとりよしえ)をモデルとしていて、
その白鳥氏が持っていた尋常ならざる体力や脱獄への熱意及びアイデア、そして実際の脱獄方法に私は非常に興味を持ち、
彼に関する書籍を色々と調べていたところ、あるウェブサイトで、
刑務所の囚人に大変人気がありよく読まれている本が”海賊とよばれた男”であるということが紹介されていて、
それから何となく頭の中にこの本のタイトルが残っていて、いつかぜひ読みたいと思うようになっていました。



そしてその事を念頭に置きつつ5月に入ったある日のこと、
ふと上記図書室に足を踏み入れた瞬間、
いきなり目の中にその本のタイトルが飛び込んできたので、一瞬頭の中が真っ白に(笑)!!!





<BGM:”ラブストーリーは突然に”(by 小田和正氏) スタート>





「ま、毎週私はこちらの図書室に出入りしているというのに、


あなたがすでにこちらにいらっしゃったなんて・・・恥ずかしながら気が付きませんでした。


ここで本日私があなたに出逢ったのも、

きっと避けられなかった私たちの運命!!!  ←そろそろワタクシ病院へ行った方がいいでしょうか。





とまあ、こんな感じで(笑)、いろいろな偶然がまた新たな素晴らしい出逢いを引き寄せてくれたといった、
日本語の本がないと生きていけない人間の人生にとってはたまらない手ごたえを感じつつ、
またこの本がこちらの図書室に入庫された全てのきっかけと関係者の皆様に心から感謝しながら、
早速1冊づつお借りした上で、毎日職場でのお昼休みを使って少しづつ大事に読み進めていったのですが・・・、







もうね、ワタクシ久しぶりに号泣致しました(T_T)!!!






もうですね、どれくらい感動したかというと、
少しネタバレになってしまって申し訳ないのですが、
個人的には下巻の国岡商店によるイラン国家との交渉から国岡鐡造氏の死去までのくだりにものすごく心を揺さぶられてしまい、
職場の自席だというのにあまりにの感動と物語の流れの衝撃度に思わず驚きの声と涙が止まらず、
それを見た同僚たちが水中を泳ぐ海老のような勢いで引いていったくらいのレベルでした(笑)。
(本当は公の場で本など読まない方がいいのかもしれませんが・・・でもなぜだか自宅だとあまり小説を読みたいという気にならず、
こんな風に外出先のちょっとした空き時間に読むのが一番集中できて楽しく読めるのです。
おそらく日本で独身時代に通勤電車の中で本を読んでいた癖がまだ体の奥底に記憶としてまだ残っているからかもしれません。)



この本を読んだおかげで、新たに自分が興味が持てそうな本のジャンルである、
”歴史経済小説”という言葉を見つけることができてすごく嬉しかったです。←Wikipediaより発見致しました!
そして以前、三浦綾子氏著の名作”氷点”(上・下巻)を読んだ時にも感じたのですが、この本を読んだことで更に、
広い視野で世界情勢を含む世の中全体や時間軸を見つめつつ、同時に強い忍耐と行動力をも併せ持ち、
しかも強い信念を貫き通しながら大きな仕事に挑戦していかなければならない男性たちが、
これまた同じような位置に立っている気の置けない仲間たちと交わす会話にいかに魅力が溢れているかという事に改めて気が付くことができました。



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それにしても・・・我ながら野田サトル氏著の”ゴールデンカムイ”から受ける影響はハンパないです(笑)。何でだろう。
私の人生の中で、こんなに続きが気になり、更に読書の嗜好のベクトルを無限に増やした漫画は他にありません。
今ではインターネット上で”ゴールデンカムイ”の感想を話し合っているサイトを毎日のようにチェックしているありさまなのですが、
書き込みしてくださっている方々の発言を読むと、この漫画の変態度は確実に上がっているらしく(笑)、←ある筋から大絶賛を受けているらしいw
何度も彼らの間で交わされている会話を目にしては、パソコンの画面の前で頭を抱え、
最新作が読めないこの辛い渇望状況に無理矢理耐えるといった切ない日々を送っている訳なのです(笑)。
(※ちなみに上記表紙の登場人物は、私が超超超気に入っている孤高の敏腕スナイパー・尾形百之助です。)

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by japolska | 2017-06-11 16:38 | Wonderful Books | Comments(0)
2017年 05月 26日

台湾からの美味しいお土産&日本語の新刊をお得に購入する方法について(海外旅行編)

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夫が1ヶ月の台湾出張から戻ってきました。


今回は台湾からのお土産として、大量の烏龍茶の茶葉と、
パイナップルやドラゴンフルーツ、またローズジャムなどが入った焼き菓子を、
上記写真の量だけ入手してきてくれました。


早速食後に本場の烏龍茶をいくつかの焼き菓子と一緒に頂いてみましたが、
台湾からの烏龍茶は、日本のそれとは若干異なり、
薄い透明な緑色で全く渋みがなく、でもコクがあり非常に飲みやすかったです。
特に口の中に含んでみた時に発生する、舌にまとわり付くようなとろっとした感じが、
まるで上質のオリーブオイルを口にしたかのごとく大変まろやかで、
しかもびっくりするほど香り高く、本当に素晴らしい味でした。
またそれぞれの焼き菓子の味も、日本人好みの自然で素朴なさっぱりとした甘さで、
前述の烏龍茶にも非常によく合い、これまたいくらでも食べられる感じでした。


色々な烏龍茶を飲み比べてはっきりと分かった事は、
グラム当たりの値段が高くなるにつれ、
味覚オンチの私でも口に含んだ瞬間に一発で判断できるくらいに、
味や香り自体も格段によくなっていくということでした。


そして各種焼き菓子の食べ比べをして発見した事は、
今回夫は台北と花蓮という都市の2ヶ所で購入したり、
またお世話になった皆さんからギフトとして頂いたりしてきたのですが、
台北と花蓮では、もしかしたらそれぞれお店の特徴なのかもしれませんが、
基本的な製造方法がほぼ同じでも、味や舌触りに若干の違いがあり、
海外からの観光客が多い台北の焼き菓子の方がより日本人の口に合うように作られていました。
そしてやはり台湾をくまなく知り尽くした、
おそらく甘いものに関してはちょっとした拘りのあるであろう(笑)
現地台湾の女性から贈られた焼き菓子が、個人的には一番美味しいと感じました。



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ちなみにこれが今回購入した中で一番高価だった烏龍茶だそうです。
検索してみると台湾ドルで@TWD$800、アメリカドルで約@USD$27
こんな小さいのに結構高いです(汗)!!! 
(↑)個人的にはこの量のお茶にこんな値段はありえない&台湾の物価は日本やアメリカに比べて驚くほど安いです。つーかやっぱりセコいな私・・・(涙)。

もったいないのでおそらくこれを試飲するのは最後になるかと思います(笑)。




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これらの台湾土産も十分に嬉しかったのですが
実は私の心を本当にものすごく発狂するくらい喜ばせてくれたのは、





大きな声では決して言えないのですが、
やはり日本語の本でして(笑)!!! 

(↑)もちろん夫には内緒です!!!






えー実はここで正直に白状しますと、私は日本語の本の入手に関してだけは、
身内を鬼畜レベルで酷使してしまっている状況でして(汗)、
よくぞ今まで先方から抗議の電話暗闇での襲撃等を受けないものだと、
その運のよさに我ながら感心しまうのですが(笑)、
(↑)というか調子に乗りすぎ(汗)。もういつ後ろから刺されて死んでも決して文句は言いませぬ・・・。




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ちなみにどれだけ家族が犠牲になっているかを証明している書き込みはこちら。

自家製のマルガリータ&ジャーマンピザを焼くまでの流れ - 荒川弘先生著「銀の匙ーSilver Spoon」について
http://japolska.exblog.jp/24570320/

アメリカでネット書店hontoを利用して日本から新刊本を取り寄せてみたお話

http://japolska.exblog.jp/25691647/

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今回はどのような方法を取ったかと言うと(笑)、




①夫の台湾出発前に、現在本屋で割りとすぐ入手できそうな、
私が続きを楽しみにしているシリーズの新刊本をくまなくチェーック!

(↑)私にとっては世界で一番楽しい作業のひとつです♪ルン♪



②それを全て日本語にてリストにアップし、
PDF化してから夫のメールアドレスに送りつける

(↑)わざわざPDF化したのは向こうのパソコンで開いた際に発生する可能性のある文字化けを防ぐためです。





③台湾出国前に夫がそれを印刷しパスポート類と一緒に携帯。
(↑)このリストを無くされる事はすなわち私の”死”を意味します。




④最終的には乗り継ぎの成田空港にて、

登場口付近にある本屋の店員にそれを渡し、

リストに掲載してあり尚且つ店頭に在庫がある分を全て購入。

(↑)夫は日本語が全く読めないので「とりあえず送ったリストを日本人の店員さんに渡してみて!」とお願いしました。←って、丸投げかいw。






といったような、我ながら恐ろしいくらいに強引な流れを作りだしまして(苦笑)、
自分の手は殆ど汚さず、夫をフル活用&店員さんの好意に甘えまくり♪でこの計画を強行突破させ、
ちゃっかりと日本→アメリカ間の郵送費をバッチリ節約!!!させて頂きました。
(↑)いやもうワタクシ本当にろくな死に方をしないと思います・・・。







そしてミッションを発信し待つこと約数日、おかげさまで無事に、




「アメリカにいながらも日本語の新刊本をお得に手に入れること」



ができました。やったー!






ただ、残念ながら、夫曰く、
乗り継ぎの際に見つけることができた本屋さんはとても小さかったし、
私のリストに掲載された本軍団があまりにもマニアックすぎたということもあり、
残念ながらリストの内の1冊しか購入する事ができなかったとのことですが、



そんなのはちーっとも問題ではありません!!!!!!








ヾ(*≧∀≦)ノ゙ <きゃあああああ

大島やすいち先生が描かれる秋山親子は最高にかっちょええー!!!



この大島やすいち先生と剣客商売のマリアージュは、

さいとうたかを先生と鬼平犯科帳に匹敵するくらいの

本当に素晴らしい組み合わせでございますよ!!! 


つーか、主人公・秋山小兵衛氏の

後添い・おはるがめっちゃ羨ましい!!!




そしてその息子の秋山大二郎氏と

その妻・三冬の夫婦もごっつ味があって、

とってもとっても大好きだー!!!





・・・といった具合で、心の中では既に大変なお祭り状態で(笑)。
早速上記新刊を貪るように何度も読み、
心の底から大変有意義な時間を堪能させて頂きました(笑)。




(* ̄ω ̄)≡3 < おかげさまで超満足です!!!
        < 全ての関係者の皆様、
        < 本当にありがとうございました!!! 




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ちなみに成田空港での乗り継ぎ時、及び、出国手続き後に本屋で新刊本を買うのがなぜお徳かというと、
出国手続きを終えて無事ゲートを出て、あとは飛行機に乗るのを待つだけの人たちは、
定義的には「日本という国から既に出て行った」ことになるらしいので、
従来なら日本国内にいるほぼ全ての人に課せられる消費税が一切掛からない仕組みになっている模様だからです。
このように考えると、成田空港での乗り継ぎの場合は、もともと日本での入国審査を通っていないので、
例え成田空港に足を踏み入れたとしても「日本という国の中にはまだ入っていない」事になりますから、
消費税が掛からないのは当然、という事になるのでしょうか。
何はともあれ、今や消費税率は8%に上がり、これは決して馬鹿にならない数字ですから、
何冊も購入する場合は消費税分だけ結構大きな節約になるのでは、と思います。


私は基本的にあまり空港内で買い物をして荷物を増やしたいとは思わないタイプの人間なので、
まだこれはアイデアに過ぎないのですがまたできるかどうかも分からない。出来ない可能性の方が高いかも)
日本出国前に自分が欲しい本を、成田空港の自分が利用するターミナル内の書店にまとめて注文を出し、
出国手続き後にその書店へ赴き、既に注文済みの本の代金を支払い全部受け取る・・・というやり方を取れば、
消費税を全く支払うことなく大量に日本語の新刊を購入する事が、一応論理的には可能だとは思います。
(↑)我ながら日本語の本の入手に関してだけは恐ろしい程の頭の回転の速さを持っていると思います(笑)。


何はともあれ、新緑もだんだん濃くなっていく5月の終わりに、
とても素敵な体験をすることができました。
こちらアメリカ・ケンタッキー州ルイビルでも、
これから夏に向けて時間がどんどん過ぎてゆきます。

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by japolska | 2017-05-26 09:54 | Wonderful Books | Comments(0)
2017年 04月 17日

北国の人たちに関する本を読む 14

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原作:半村良/作画:石川サブロウ著”晴れた空”読了しました。
こちらはコンビニ漫画で、アマゾンのマーケットプレイスで送料込みで@258円で購入しました。



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単行本だったら3冊分なので、1冊だとかなりボリュームが大きくなり、
まるで電話帳のような厚さの作品だったのですが、
ストーリーも非常に分かりやすかったたし、絵も優しくてとても読みやすかったので、
あっという間に読了してしまいました。



内容は、1945年に起きた東京大空襲で親を亡くした戦災孤児たちが、
上記表紙の女性を中心に、目に見えないある筋からの保護や、彼らに協力的な大人の男性からの助けを受けながらも、
それでも彼ら自身の勇気や努力で戦後の混沌とした世の中を命がけで生き抜いていくというサバイバル奮闘記です。



こちらに内容を詳しく書くと、またおそらく号泣してしまうので止めておきますが、
とにかくとっても良かったです。大変感銘を受けた1冊でした。
※もしこの本を気に入った人がいらっしゃったら、黒岩重吾氏の「さらば星座」という小説もお勧めです。
「さらば星座」は長いですが、こちらの作品よりもっと読み応えがあります。私が世界で一番愛している作品です。


この本からまた新たに「戦災孤児」「石川サブロウ」「半村良」という、
自分の心の琴線に触れたキーワードを発見することができ、
更にこれらに関する本を少しづつ買い集め始めました。
またまた自分の中で新しい読書の世界が広がってくれて嬉しいです。




あ、ちなみに、この記事のタイトルと内容に多少ズレが発生しましたが(東京≠北国)、私の中では、




北国の人々=どんなに過酷な状況下でも忍耐と努力と経験からの賢い知恵で何とか自分の道を切り開いていける人々




というイメージがあるので、この際、




赤道下の人々から見れば北の方角に住む人々は全て”北国の人々”




という、多少強引な解釈法をフルに利用しつつ(笑)←多少どころか”悪魔の証明”と同レベルの鬼畜で姑息な言い訳です(笑)。
それに近い人々を紹介している本は全てこのシリーズで紹介していこうと思っています。



※追記:作画担当の石川サブロウ氏は北海道出身とのこと。なのでカテゴライズ的には合っている事が判明しました。

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by japolska | 2017-04-17 04:57 | Wonderful Books | Comments(0)
2017年 04月 13日

アメリカでネット書店hontoを利用して日本から新刊本を取り寄せてみたお話

3月に突入してから、私には小さいけれど非常に大きな悩みがありました。



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それは、私の約40年近い漫画人生にある意味衝撃と激震を起こし、
また私の読書の嗜好のベクトルの方向性を大きく転換させた青年漫画、
野田サトル氏著”ゴールデンカムイ”の10巻が3月17日に発売される事が判明したからです。




私は現在アメリカ・ケンタッキー州ルイビルに在住している、
日本語の紙の本が大大大好き人間なのですが、
特に本の状態には全くこだわらないタイプなので、



「どんなにボロボロでもいいから読めればOK!
その代わり1円でも安く購入したいし、
可能な限り1冊でも多くの本を手に入れたい!」





というスタンスで今までの読書人生を謳歌してきました(今でも通常はそうです)




ちなみに私が普段どのように日本語の紙の本を入手しているかというと、



①読みたい本や気になった本は、アメリカからインターネットを経由して、
日本のアマゾンのマーケットプレイスやネット中古書店等を利用して徹底検索。



**** 余談① ****
ネットで効率的にお得な古本を検索する方法を紹介している記事はこちら(↓) 

書籍横断検索システムを利用し欲しい本をお得に購入する方法について

http://japolska.exblog.jp/25422898/
****************




②底値、もしくは、許容範囲の値段まで下がったタイミングを狙って発注をかけ、
現物は埼玉県にある実家に配送&母や弟に受け取ってもらう。





③年に1度の里帰り時にそれらを段ボール箱に入れ
(1箱につき船便の最大許容量であるギリギリ@30キロ未満までとにかく詰め込むのがポイント!)
金券ショップで値引きされた切手を支払い用に大量納入。
そして最後に郵便局に連絡して家まで荷物を取りに来てもらい”船便”で発送。



**** 余談②  ****

日本から海外に船便で大量に荷物を送る場合の節約方法を紹介している記事はこちら(↓) 

本から海外へ大量の本をできるだけ安く送る方法について(2015年経験談より)【2/26/16到着報告追加】

http://japolska.exblog.jp/24043273/
*****************




というのが主な方法でした。



**** 余談③ ****

上記方法以外には、アメリカ国内のネット中古書店を利用しています。
そのお店を利用してみた体験談の紹介はこちら(↓) 

アメリカで日本語の古本を読む

http://japolska.exblog.jp/21218275/
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という訳で、私は出来るだけ1冊の本にかけるお金を可能な限り節約するために、
基本的には古本ばかり手に入れて読んでいるし、
新刊本もしばらくたって古本として安くなってから購入し、
読むのも大体1年後、というケースがほとんど
だったのです、、、





が、、、





今回のこのゴールデンカムイ10巻の件に関してだけは、






発売前からもうどーしても!!!読みたくて読みたくて仕方がなく(涙)、







更に発売日が決定して10巻の表紙がネット上に紹介された瞬間には、





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O(≧∇≦)O < きゃあああああ!!!杉元佐一様最高にかっちょええー!!!!!
表紙からしてこんなにイケてるし、9巻までの流れも最高に面白いし、
10巻もさぞかし期待を裏切らない素晴らしい内容に仕上がっているに違いない!!!!!
つーか、私の超超超お気に入りのキャラクター、
尾形百之助の孤高の敏腕スナイパーの新たな活躍振りをとっとと見たいぜよ(笑)!!!!!




という心の中の野生を呼び起こす叫び声に、
私自身とうとう理性を抑えきれず(笑)、

確認してみるとクレジットカードのリワードも結構貯まっていて、
ちょっとくらい贅沢してもそのリワードでカバーできそうなので、
今回は特別に日本から新刊本を取り寄せてみることにしました!!!




ネット経由で色々なキーワードを入力して検索してみると、
日本語の新刊本を手配するにはいくつか方法があり、
また少しですが実際に購入された方が投稿した体験談等も読むことができたのですが、
私のセコビッチとしての本能と勘を研ぎ澄ませて各方面から情報収集&分析した結果、
こちらのサイトを利用する事で、一番経費が節約できるのではないかと自己判断し、
今回はこのネット書店にお世話になることにしました。



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それがこちらのハイブリッド型総合書店hontoです。
※サイトのアドレスはこちら → https://honto.jp/


なぜこちらのサイトが一番経費を節約できそうだと判断したかというと、



・手数料0円
例えば、日本のアマゾンなら、海外からの注文者に対し、書籍1冊につき@450円の手数料をチャージしてきます。この手数料が実質日本のアマゾン側の旨味のある”儲け”となる模様です。)
・配送方法も自分の都合に合わせて以下の中から選択可能(ただし荷物の性格上、送料は事前に通知されず、発送後に分かる仕組みになっています。)


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といった顧客の事を良く考えてくれている非常に良心的なお店♪だったからなのです。




そして利用した後で判明したのですが、こちらの書店では、



・消費税がかからない
(海外からの注文分には日本国内で加算されるはずの消費税が加算されない。なので私のような海外在住者は8%の得をする形になります!嬉しい!)
・購入金額に対して次回利用可能なポイントがつく(=次回値引きが受けられる)
・タイミングによっては値引クーポンコードがもらえる



という、更にお得なサービスも提供してくれているみたいです。
いやもうhontoさん、honto!!!に素晴らしいです(号泣)!!! ←はい山田君座布団一枚持ってって~(笑)。




それにしても・・・こんな内容でhontoさんは一体どのように利益を上げているのでしょう・・・(汗)。
おそらく出版社からの何らかの見返りや他のソースからの収益があるとは思うのですが・・・。
でも何はともあれ、海外在住者にとって日本からの新刊本の入手というのは、
正直金銭的にかなり負担が掛かるケースが殆どなので、
少しでも安く購入できる仕組みがあるのならそれに勝る喜びはありません。



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という訳で、今回はゴールデンカムイ10巻+他新刊4冊の合計5冊分の本を、
1週間~2週間程度で配送される&割と値段もお得なエコノミー航空郵便(SAL便)にて注文。
日本を3/30に出荷された小包が、アメリカ・ケンタッキー州ルイビルに4/10に到着致しました。わーい!



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今回はこれだけの本を届けてもらいました。
それぞれの本に宣伝文句と一緒に巻かれた美しい帯が、
これらの本が”新刊”であるという事を強く物語っていて、
何だかとっても特別な感じがしてまるでセレブになった気分です(笑)。



ちなみに上記5冊分の商品代プラス配送費の日本円での合計金額は4,205円
支払いはアメリカのクレジットカードで清算し、ドルでの請求金額は$38.02でした。
ドルが高いとよりお得に日本の商品を購入できる印象でした。



えー届くとほぼ同時に、ワタクシまるで野獣のようにパッケージを開け(笑)、
早速お目当てのゴールデンカムイ10巻を読んだんですが、


もーこれがすっごく面白くて!!!
先の読めない物語の内容及び、
キャラが立ちすぎた登場人物たちの迷いなき行動っぷりに、
ワタクシもう興奮して鼻血を出してぶっ倒れそうでした!!!
新刊本を取り寄せて大正解&超満足でした!!!






ちなみにゴールデンカムイ11巻の発売は今年の夏という事なので、
またそれまでにクレジットカードのリワードを貯めて、
今度は発売と同時に注文しようと思っています!!!
また近い将来への小さな楽しみが増えて嬉しいです!!!



あ、それと、この漫画に興味を持たれた方へ。
この漫画はネット上のコアなファンの間では、



作者を含む登場人物が全員変態






ということで超有名なので(※これに異論はありません)
もし初めて読まれる際はぜひある程度の覚悟を持たれることを強くお勧め致します(笑)。

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by japolska | 2017-04-13 09:11 | Wonderful Books | Comments(6)
2017年 03月 30日

北国の人たちに関する本を読む 13

青森県出身の”昭和の脱獄王”と呼ばれた、
白鳥由栄(しらとりよしえ)氏の関連本を、
続けて何冊かまとめて読みました。



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この人物に興味を持ったきっかけは、
今現在私が非常にはまっている、野田サトル氏の”ゴールデンカムイ”からです。
この作品には白鳥氏を連想させるキャラクター・白石由竹(しらいしよしたけ)という人物が登場しています。


この人物は、脱獄に対するずば抜けた才能を持ち、何度も監獄から脱獄しています。
しかし性格は短絡的なお調子者で、思慮が浅いために何度も痛い目にあっています(笑)。
けれど彼のおかげで、内容的に暗くなりがちなテーマのこの作品の各場面に、
人間らしいちょうどいい軽さと笑いが加わり、物語の魅力が2倍にも3倍にも膨らんでいます。


その後インターネットでこの作品を調べていくうちに、
作者の野田氏はそれぞれの登場人物に実在した人物をモデルとして使ったことが判明。
その中でも私が一番興味を持ったのが白石由竹のモデル・白鳥由栄氏だったので、
インターネット上の中古書店を検索し、彼に関する本を何冊か取り寄せてみました。



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まず最初に読んだのは、私が敬愛する船山馨氏の”破獄者”でした。
こちらの本は大手中古書店では手に入らなかったので、
北海道札幌市の花島書店さんから送料込みで合計@863円で購入しました。


実際のこの作品の長さは非常に短く、全部で26ページでしたが、
内容的には、収容中及び脱獄中に主人公の心の底にいつも留まっていた孤独や哀しみを、
一人称でしみじみと告白するといった形で書かれており、
私自身は脱獄した経験などはありませんが(笑)、
彼の気持ちが全て理解でき、ぽろぽろと涙が落ちました。
これを読んでますます船山先生が大好きになりました。



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次に読んだのは亡き文壇の大巨匠・吉村昭氏著の”破獄”です。
こちらはブックオフで送料込で合計@198円で購入。
この作品では”白鳥由栄”という名前は出てこず、主人公は別の名前でしたが、
白鳥氏のことについて書かれたのは間違いなさそうです。


内容的には、この作品が一番詳細に”昭和の脱獄王”に関して書かれていると思います。
ただ、主人公目線ではなく、どちらかというと刑務所目線で書かれた”記録”もしくは”資料”的な書き方なので、
主人公に対して共感できるような記述は残念ながら少なかったです。


でもこれを読むと、昭和の脱獄王が活躍した時代の刑務所事情及び日本全体の景気の様子がすごくよく分かるので、
この時代の刑務所の実情及び白鳥由栄氏の事を詳しく知りたいのなら、この本は絶対に外せないとは思います。



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最後に読んだのは斎藤充功氏の”脱獄王・白石由栄の証言”です。
こちらはネットオフで送料込みで合計@108円で購入。
こちらは全2作とはうってかわって、出所後の白鳥氏のインタビューを中心に形成されています。


ただもちろん読者にも白鳥氏の人物像及び脱獄の軌跡が理解できるよう、
出所までの彼の獄中及び脱獄の経緯もきちんと記載されていますが、
何と言っても白鳥氏の生の声が読める、大変貴重な1冊でした。


これらの本を読んだ順番は全く意図せず本当に偶然だったのですが、
結果的にこの順番で読めて本当によかったです。
(おそらくこの順番でなければ3冊連続して読みたいとは思えなかったかも。)
そして新たなジャンルの本の地平線を広げてくれた野田氏の”ゴールデンカムイ”に深く感謝です。



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by japolska | 2017-03-30 09:19 | Wonderful Books | Comments(0)
2017年 03月 29日

北国の人たちに関する本を読む 12

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さとうち藍氏著”アイヌ式エコロジー生活・治造エカシに学ぶ、自然の知恵”読了しました。


これは上記写真の男性、治造エカシ氏の生活を通じて、
今現在の北海道アイヌの状況やその語り継がれている文化及び知恵の紹介、
そして過去、本土からの北海道開拓でアイヌ民族が被ってきた差別をさらりと説明し、
また上記表紙のような美しい写真を沢山掲載する事で、
若い人や女性にも抵抗なく読めるよう上手にまとめられた本でした。


私はこの本を、野田サトル氏の”ゴールデンカムイ”繋がりで知り、
日本の最北端・北海道に在住する先住民族のアイヌ民族についてもっと知りたくなったので、
まずは導入を、と思い、タイトルに惹かれてこの本を購入しました。
個人的には真っ先にアメリカに居住するドイツ移民の宗教集団であるアーミッシュを思い出さずにはいられませんでした。


読み進めていくとアイヌ民族は、昔から自然をとても大切にしていて、
自分たちを生かしてくれる身の回りの動植物に”カムイ(神)”が宿っていると信じ、
深い尊敬の念を持ってそれらに向き合い誠実に接してきた事が分かります。


また同時に、今まで何の不自由もなく幸せに暮らしていたアイヌ民族の暮らしに、
いきなり本土から来た和人たちが自分たちのルールを勝手に持ち込み、割り込んできたこと、
そして彼らは、おっとりと優しい気持ちを持ち、また上手な交渉方法を知らないアイヌ民族に対して、
強引&卑怯な手で先住民族であるアイヌの人々の財産や権利を奪い取り、また労働力として酷使したこと、
また日本政府はアイヌ民族に対して、本土からの人間とは明らかに違う、
あらかさまな差別政策を制定及び施行して彼らを不毛な地へと追いやった事実が、
短くて淡々とした文章でしたがきちんと記載されていました。


先住民族に興味がある方や、昔ながらの自然な生活の事が知りたい方、
もしくは野田サトル氏の”ゴールデンカムイ”を読んでアイヌの文化に興味を持たれた方にお勧めの1冊です。



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by japolska | 2017-03-29 09:45 | Wonderful Books | Comments(0)
2017年 03月 24日

北国の人たちに関する本を読む 11

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宗美智子/橋田壽賀子氏著”おしん”読了しました。



こちらは言わずと知れた超有名な作品で、
日本ならずとも世界中をも涙の渦に巻き込んだ感動の大河物語なのですが、
残念ながら私は今までテレビで観た事も原作を読んだ事もなかったので、
まずは導入編ということで漫画で購入してみたら・・・、





ええもうすっごくよかったです(T_T)。




つーか、今まで何でこんな素晴らしい作品を知っていながらも、
なぜあえて自分から一歩足を踏み出さなかったのかと、
相変わらずも鈍くトロい自分が情けなくなりますが、




私のトレンドの波は世間で流行した時より約20~50年程遅れてやってくる




という、何とも動かしがたい事実が存在しているので、
ここいら辺は色々ともう諦めることにしました(苦笑)。



でも、導入編としてこの漫画を選んだのは大正解でした。
まず宗美智子氏が描かれた絵柄がすごく物語に合っていたし、
何と言ってもすらすらと読みやすく短時間であらすじが理解できましたので、
同じく既に購入済みの小説版の方もより読みやすくなりそうです。
ほんの少し先の小さなお楽しみを作る事ができました。
(↑)ぶっちゃけて言いますと近い未来の自分にプチご褒美的なものを用意するこのような行動は、
心に隙間が出来やすい長期海外生活において非常に大事だと個人的には思っています・・・。
これに関するお話は自分自身の経験及び目撃談も併せてまたいつか。




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上記漫画を読みながら、おしんの性格や生い立ちをなぞっていく内に、
既に読了済みの船山馨氏の大河小説”石狩平野”を思い出しました。
こちらの本にもおしんとそっくりな少女・鶴代が登場します。



おしんと鶴代に共通する状況及び性格はこんな感じです。



・非常に貧しい家に生まれ育つ。なので小さい頃から奉公先で働く事に。
・子供でも大変な働き者。止まることなくいつも働いている。その為に奉公先から重宝がられる。
・どんなに過酷な状況下でも強い忍耐を持ち、困難を乗り越えながら自分の道を見つけ、迷うことなくしっかりと生き抜いていく。
・自分自身の中に正しい善悪の判断基準を持ち、尚且つ自分が主張すべき意見もきちんと持ち合わせている。主張すべき時には例えその場の絶対的権力者に対してもその意見を述べることを恐れない。
・誠意を持って人に接する正直者。周りの人たちへの感謝を忘れない。



上記状況及び性格もさることながら、
おしんも鶴代も同じ明治時代の生まれで、
しかも幼い頃に戦争の時期を経験しているといった、
バックグラウンドが重なっているというのも、
私の中でこの2作品が何となくシンクロしてしまう理由なのかもしれません。


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”おしん”の中に、故女流歌人・与謝野晶子氏が書かれた、
”君死にたまふことなかれ”の詩が掲載されていたので、
里中満智子氏著”昌子恋歌”を再読。


この本は与謝野晶子氏の生涯を漫画形式で紹介している作品です。
小学生の頃この本を読んで、幼いながらも大変に感動したのを覚えています。
里中満智子氏は女性漫画家の中で私が世界で一番尊敬している方です。

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by japolska | 2017-03-24 09:18 | Wonderful Books | Comments(0)