じゃポルスカ楽描帳

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カテゴリ:Wonderful Books( 73 )


2017年 07月 26日

北国の人たちに関する本を読む 22

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北海道新聞社発行”Milk Book"読了しました。



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こちらの本では、ノンホルモンミルクや発酵バター、
チーズやヨーグルト/クレームドキャラメルを使った、
とてもユニークで美味しそうなレシピがたくさん紹介されていました。

と同時に、北海道での酪農関係のお話も大変分かりやすく紹介されていてたので、
私の大好きな荒川弘氏著の少年漫画"銀の匙-Silver Spoon"の内容を思い出しながら、
大変楽しく読み進めることが出来ました。



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掲載されていた写真もどれも洗練されていて美しく、
写真集のようにただ眺めているだけでも飽きることはありませんでした。

紹介されていたレシピもどれも垂涎物だったんですが、
個人的には上記のミルクドーフに非常に興味を持ちました。
レシピを読むと牛乳と酢だけで作る事ができ、
和風や洋風だけでなく、なんと中華風にデザート風までアレンジが可能だとか。

近々、低温殺菌牛乳及び山羊のミルクを購入したら、
ぜひこちらのレシピを元にこのミルクドーフを作ってみたいと思います。



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by japolska | 2017-07-26 09:52 | Wonderful Books | Comments(0)
2017年 07月 20日

ポーランドに関する本を読む 16

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吉田菊次郎氏著”万国お菓子物語”読了しました。

この本は世界中のお菓子の起源や歴史について、
1つのお菓子につき見開き2ページ分で簡潔に紹介してあり、
愛らしいイラストと共に、全部で100の物語が掲載されていました。


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あるフランスのお菓子の紹介の中に、ポーランド王・スタ二スラス・レクキンスキーと、
その実の娘でフランスのルイ十五世に嫁いだ正妃・マリー・レクチンスキーの名前が出ていました。


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こちらの本はネット古書店から購入したのですが、
表紙を開いてすぐのページに、著者のサインが入っていました。ラッキーでした!

読むのに区切りがつけやすく、また作者のお優しそうな人柄が偲ばれる文体だったので、
ベッドサイドストーリーとして、ベッドの中で寝る前に少しづつ読み進めていくのに最適でした。



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by japolska | 2017-07-20 09:29 | Wonderful Books | Comments(0)
2017年 07月 19日

北国の人たちに関する本を読む 21

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山下和美氏著・文庫版”天才柳沢教授の生活”全巻再読了しました。



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こちらの作品は既に超有名なので、
内容に関しての詳しい説明は省かせて頂きますが、
作者の山下和美氏は北海道小樽市出身で、
こちらの作品のモデルとなられた山下氏のお父様は、
小樽商科大学にて教鞭を取られていた経済学の教授だったそうです。


私はこの作品をこよなく愛してやまないのですが、
普段は絶対に読まず、1年に1回、この季節に、
既に自分の心の中で決めた”1日1冊限定”のルールに従い、
少しづつ大事に読む事にしています。


というのも、私のお気に入りの漫画に関しては、
例え自分から同じくらいの愛情を注いでいる漫画同士でも、
私の中ではそれらは、まるで水と油のように、
きっかり2つのグループに分かれているからです。


片方のグループは、例えば、昨日紹介させて頂いた、
信濃川日出雄氏著の”山と食欲と私”のように、
「毎日読んでも飽きないし、頻繁にガンガンに読みたい漫画」です。


そしてもう片方のグループは、今回ご紹介させて頂いた、
こちらの山下和美氏著の”天才柳沢教授の生活”のように、
「毎日読んで飽きてしまったら困るので、1年に1度しか読まない漫画」です。


どのようにしてこれらの漫画たちが、
自然に2つのグループに分かれるのか、
自分でもちょっと説明が付かないのですが、
両方のグループに共通しているのは、
読了後に必ず、私の心の中に、
癒しと充実感と発見を与えてくれるという事です。


日本の漫画文化は本当に偉大だと思います。
これだけでも自分が、日本という国で生まれ育ち、
またこの文化に思う存分触れられる事ができて、
心の底からよかったと思っています。

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by japolska | 2017-07-19 10:20 | Wonderful Books | Comments(0)
2017年 07月 12日

北国の人たちに関する本を読む 20

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渡辺淳一氏著”北国通信”読了しました。
これは北海道から東京に移り住んだ作者が、
北海道について思いを綴ったエッセイ集です。

どの章も優しい文体でとても読みやすかったのですが、
特に私が気に入ったのは、かつて北海道で行われていた鰊群来(にしんくき)の話でした。

今ではロシアから輸入しているこの鰊という魚も、
かつて北海道で沢山獲れていた時はとても脂が乗っていて、
焼いても生でも非常に美味しく、また飽きるほど食べられたそうです。

その反面、鰊漁に携わっていた人たちの労働環境は非常に苛酷で、
漁の最盛期には、浜に積み重ねられた鰊の山の間から、
鰊運びに携わっていた女性の死体が見つかる事もしばしばだったとか。
また当時の労働者たちの”ソーラン節”への切ない思いも、
渡辺氏は短いながらもはっきりと書いてくださっていました。

ちなみに私が今非常にはまっている青年漫画・野田サトル氏著の”ゴールデンカムイ”の中にも、
鰊漁が最盛期だった当時の様子を表している場面が詳しい説明と共に沢山描かれているのですが、
このような記述や描写を目にする度、食いしん坊の私は鰊という魚を無性に食べたくなってしまうのです(笑)。



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by japolska | 2017-07-12 10:27 | Wonderful Books | Comments(0)
2017年 07月 11日

北国の人たちに関する本を読む 19

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三浦綾子氏”果て遠き丘”読了しました。
この本は北海道・旭川を舞台に繰り広げられる複雑な人間模様を描いた作品です。


この物語の主人公は、おそらく上記表紙の絵のモデルとなっているであろう、
容姿端麗で恐ろしく頭の回転が早い若い女性・香也子です。
彼女は社長令嬢として裕福な家庭に生まれ、
何一つ不自由の内生活の中で我侭いっぱいに育ちながらも、
身内を含む他人が自分より幸せである事が何よりも許せない性格の人間へと成長します。


そして彼女は、「周りの人を不幸にするためならどんな事でもする」といった強い志を胸に、
生まれ持った美貌と賢さを自分を守る盾にし、
物怖じしない勝気な発言とずば抜けた行動力を剣として、
彼女を大切に思う実の両親達はおろか、
身内や身近な第三者をもずたずたに切り裂き、
彼女に関わる人間全てを次々と不幸にしていきます。


物語の後半で彼女は、数少ない彼女の味方である実の父親に対し、
まるで嫌がらせとしか言い様のない方法を使い自分の結婚相手を見つけてくるのですが、
最終的に彼女は、その自分が見つけてきた婚約者から、
父親にした以上のひどい裏切り行為をされてしまいます。


婚約者から天国にも上り詰める程の幸せを与えられたその瞬間に、
体中の全ての血の気が引くような地獄へと落とされてしまった香也子。
その結果、自業自得ながらも、誰も自分の事を助けてくれない状況に陥り、
気が付くと自分が誰よりも不幸になってしまったという現実に直面する・・・というところで物語が終わっていました。


私は日曜日の朝にこの本をふと本棚から手に取り、
「中身はどんなもんだろう」と思いながらぱらぱらっと捲っていたんですが、
その内容の、まるでこの世の終わりのような、
本当に想像を絶するような物語の進行具合に、
一旦読み出したら続きが気になりすぎて止める事ができず、
およそ600ページの長編文庫だったんですが、
軽い小休憩を何回かするだけで、その日の内に一気に読み終わってしまいました。


とにかく、内容はめちゃくちゃドロドロしています(苦笑)。
でも不思議と全く下品な感じがせず、すんなり物語の世界に入っていけるのは、
やはり卓越した表現能力を持つ三浦綾子氏の素晴らしい文才に尽きるとしみじみ思いました。

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by japolska | 2017-07-11 10:00 | Wonderful Books | Comments(0)
2017年 06月 27日

北国の人たちに関する本を読む 18

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日本だとまだ夏というにはまだ若干早い感じがしますが、
こちらアメリカでは既に学校では夏休みに突入していて、
職場ではバケーションを取る同僚もちらほら出始めています。



とはいえ私はこの季節、特に休暇を取る予定もなければ、
どこか見知らぬ場所へ行きたいという気持ちも、
何か新しい事を始めたいという夢も全く無い上、
夏は普段よりも若干自分の時間が取れるので、
外出先の隙間時間を使ってひたすら本を読むか、
帰宅後は自宅の地下室でYoutubeを観ながら、
ひとり趣味の作業に没頭する事を何よりの楽しみとして生きています。



という訳で、週末、佐々木譲氏著”五稜郭残党伝”読了しました。



こちらの本も、アメリカ・ケンタッキー州ルイビル市内で、
日本語書籍が豊富な某図書館から無料♪で借りる事ができました。
本当に全ての関係者の方々に大感謝です(T_T)!!!



なぜ数ある書籍の中からこの本を手にとってみたかというと、
題名に”五稜郭”という、私が今はまりにはまっている北海道関係の言葉を見つけることができたというのと、
中身をぺらぺらっと捲ってみると、





蝦夷地





やら





アイヌ





やら





軍服姿の兵士





やら





漁場狩場





などなど、





とにかく今現在が私がめちゃくちゃ愛してやまない青年漫画、野田サトル氏著の、







ゴールデンカムイ!!!






に関連する言葉がてんこ盛り詰まっておりまして(笑)。





気が付くと裏表紙に入っていた図書カードに自分の名前を記載&提出し、
無事借りれた本を、まるで産まれたてほやほやの卵を抱くかのようにして、
大事に大事に家まで持ってかえって来ることに成功致しました!!! ←※注意:この手続き方法は正しいけれど、行動や態度はアヤシイ人物そのものです。




実際の内容は、まさにゴールデンカムイのスピンオフ編みたいな感じでした。
明治2年に、榎本武揚を総大将にした旧幕府軍に所属していた2人の兵士が、
新政府軍の目を潜り抜け、降伏直前の戦地・五稜郭より脱走し、蝦夷奥地へと逃げ込んでいきます。
脱走兵の存在に気が付いた新政府軍は、反抗勢力の徹底撲滅を理由に彼らを始末する為、
本土より指揮官を呼び寄せ、また騎馬軍団が編成され、2人の消息を執拗に追いかけます。
脱走兵の2人は逃亡途中、アイヌの少年少女に出逢い、行動を共にする事に。
彼らは道すがらに、本土から移住してきた和人たちに迫害されているアイヌ民族や、
蝦夷地での様々な利権を支配している和人の集団、そして深い森の奥に静かに住む老年の猟師など、
当時現地で生活していた様々な人達と出逢います。
そして彼らの今ある状況やそれぞれの事情に触れながらも、
時に彼らから親切を受けたり、逆に自分達から施しを与えたりといった暖かい交流の傍ら、
残念ながら彼らの首に賞金がかけられていたために発生する、相手側からの裏切りや拒絶等も体験しつつ、
前人未到の土地まで辿りつく為に非常に苦労に苦労を重ねて前に進んでいくのですが・・・。
という感じの、まさに明治時代の開拓期をドンピシャに描写したお話だったので、
私の好奇心は嫌が応にも無性に掻き立てられ、思わず夢中で読んでしまいました(笑)。




とにかく、非常に面白かったです。
本っ当にくどくて申し訳ないですが(笑)、この作品内の全ての登場人物が、
ゴールデンカムイに出てくるキャラクターとぴったり重ね合わせる事ができるので、





(つ﹏<。) < うぇぇぇぇーん!!!はやくゴールデンカムイの最新刊が読みたいよぉ!!!







と、ワタクシの心の中で泣きじゃくっていたゴールデンカムイへの熱望が、
この本のおかげでだいぶかなりものすごくめちゃくちゃ慰められました(笑)。
読了後は今までにないくらいの満足感を得る事ができました。




特に個人的には、決して大きな声では言えないのですが、
私がゴールデンカムイの中で超超超気に入っている、
孤高の敏腕スナイパー・尾形百之助というキャラクターにそっくり人物が、
この作品内では名木野勇作という名前で登場していたので、





名木野氏が登場するたび、
私の心はときめきまくり、
彼が当時の銃を発砲し、
狙った的に見事命中するたび、
私のハートも射抜かれまくり、
まさに悶絶死寸前!!!という有様なのでした(笑)!!!






という訳で、私の2017年の夏の最新トレンドは、





明治時代の敏腕スナイパー!!!







に無事決定とあいなりました(笑)。←ワタクシ行き着くとこまで行ったのね・・・(笑)。でも素敵な本に出会えて心から幸せです。







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本の図書カードが入っていたポケットには、
以前の持ち主からと思われる素敵なメッセージが、
これまた愛らしい鳥のしおりの裏に書かれていました。
こういうの本当に大好きです。


何はともあれ、これに似た本にまた出逢えるよう、
自分で自分に心から祈っています(笑)。



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by japolska | 2017-06-27 10:47 | Wonderful Books | Comments(0)
2017年 06月 19日

北国の人たちに関する本を読む 18

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パール・バック著/新居格訳/中野好夫補訳”大地”読了しました。


これはアメリカで生まれ中国で育った女性作家・パールバックによる、
中国の大地に根ざして生きる人々の長編大河小説です。
この作品は「大地」「息子たち」「分裂せる家」の3部作から構成されており、
世界30か国以上で翻訳され、1938年にはノーベル文学賞も受賞した名作です。


第1部の「大地」では、まず貧民出身の王龍という農民が登場します。
彼は貧乏のどん底から、奴隷出身だけど非常に聡明な嫁をもらい、
その後あるきっかけで土地を購入するチャンスに恵まれます。
そして彼はその土地から収穫を得て、それを金に換えた後、また土地を買い増し、
最終的には一代でその地域での大地主にまで成長します。
権力、金、息子、美しく若い愛人、有り余る自由な時間など、
普通の一般人なら欲しがるであろう全ての物を手にした王龍。
しかし結局彼は自分の死ぬ間際に、本当に自分が心から愛しているのは、
種を蒔き手入れをすれば毎年実りをもたらしてくれる”土地”だという事に気が付きます。


第2部の「息子たち」では、王龍の残した3人の息子達が中心になります。
父が残した遺産を遣い、ひたすら贅沢に溺れる長男・王大に、
父が残した遺産を遣い、抜け目のない商人になる次男・王二に、
父が残した遺産に興味を持たず、家を出て軍人になる王三のそれぞれの生き方が綴られていくのですが、
結局は誰も父のように農民にならず、父・王龍が苦労して手に入れた土地もまたバラバラになってしまいます。
そして次第に物語は、最終的に王虎将軍と呼ばれるほどの軍人になった三男の人生に焦点が当てられていきます。


第3部の「分裂せる家」では、王虎(王三)の息子の王淵が登場します。
父・王虎の軍人としての生真面目さと、祖父・王龍から受け継いだ土地への愛情を受け継いだ彼は、
中国が新時代へと移り変わっていく渦中に巻き込まれ、様々な経験を積み重ねていきます。
時代の激動の流れに翻弄されつつも、その中で彼は、
新しい時代の世の中に起きる様々な事柄や人々に出逢い、
それらに接触する度に自分の中で生まれては消える説明のつかない感情等は何なのかという事と、
自分が心の底から本当に求めているの一体は何なのかを真剣に考え抜き、
新時代に対する自分なりの答えを必死に見つけようと悩み苦しみ、そしてもがきます。
そして最後には、彼が憧れ焦がれて止まない、ある素晴らしいものを手に入れたところで物語が終わります。


合計4冊の長い大河小説だったので読み終わるのに多少時間がかかりましたが、
さすがノーベル文学賞を受賞しただけあって、非常に素晴らしい作品でした。


読了後、個人的にすごく感じたことは、
この作品の中には、例えどんなに時代が移り変わっていっても、
今でも現在世界中にいる、ありとあらゆる種類の人間(※人種という意味ではありません)が登場しているという事と、
また舞台は中国というアジアの一国にも関わらず、
これまた世界中のありとあらゆる人々が持ち合わせている、全ての感情や本音が綺麗ごと抜きに書かれているという事、
そして上記内容に加え、どの人間も心の中に持ち合わせているであろう、一番醜い部分と一番綺麗な部分の両極を、
それぞれ登場人物を使って上手に対比させながら見事に物語の中に織り込ませてあったので、
読みながら私も、自分の中に存在するいろいろな感情を容赦なく揺すぶられてしまい、
時には恥ずかしい思いをしたり逆に誇らしい思いをしながらも、
それぞれの登場人物たちに大変な親近感を抱きながら読み進めることができました。
読んでいる間、ものすごく楽しかったです。


何はともあれ、私にとってこの作品は、
「私の人生の中で読まなくてはいけなかった最重要な本」
だったと、読了後しみじみ感じました。
この本に出逢えて心からよかったです。
誰にでもお勧めできる超名作ですが、ただ長いことは確かに長いので、
特に三国志が好きな方や中国に興味を持つ方だったら間違いなく楽しめる作品かな、というのが私の感想です。


ちなみにこの作品は翻訳物の上、登場人物もものすごく沢山出てくるのですが、
理解できない部分など一つもなく、また登場人物で混乱することもなく、
大変スムーズに気持ちよく読み終えることができました。
翻訳された方々のご苦労と深い配慮に心より敬意を払います。


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by japolska | 2017-06-19 09:38 | Wonderful Books | Comments(0)
2017年 06月 17日

北国の人たちに関する本を読む 17

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柴田よしき氏著”風のベーコンサンド 高原カフェ日誌”読了しました。



これはある自然豊かな高原に一軒家カフェをオープンさせた女性の生き方を描いた物語です。
東京での仕事を辞め、エリートの夫とも離婚覚悟でこの地で再出発を果たした主人公・奈穂。
夢のカフェ経営を始めたのもつかの間、1人で全てを賄うささやかな内容の店なのに、
開店させている”だけ”でも湯水のごとく出て行く諸経費や、
新しい大手リゾートホテルの建設及び大変美味しい食材を生み出す等の魅力的な土地柄にも関わらず、
思ったより伸びない客足にうっすらとした不安を感じ、またそこから純利益を得る事がいかに難しい事や、
悩みまくった末に自分で決めた、厳しい冬の季節での営業時の思いがけない苦労など、
想像はしていたものの容赦のない現実が次々に彼女を襲っていきます。



それでも、地元再生に燃える現地の人達との温かい交流や、
全てを自分の思う通りに決められるカフェオーナーしてのやりがい、
そして地元の素晴らしい食材から調理される彼女自身のオリジナルメニューを目当てに訪れるお客さんたちに囲まれて、
奈穂は次第に自分の生きる道を踏み固め、彼女のペースで少しづつ人生を進んでいきます。
そして最後は、奈穂自身をずっと今まで苦しめ続けていた悩みの解決と共に、
新たなビジネス展開の幕開けも見せつつ、爽やかに物語が締めくくられていました。



この作者が書かれる文体自体がものすごく読みやすい上に、
自分らしい生き方を模索し悩んでいる人がこの本を読んだら、
おそらく誰でも共感できるような内容になっているので、
あっという間に物語の世界に引き込まれ読み終わってしまいました。





そしてこの本で特記すべき内容は、奈穂が心を込めて作った料理の数々です!!!





ちなみにその垂涎料理を本の帯から抜粋してみると・・・




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あああああ!!!何て美味しそうな!!!
こんなのが近所で食べられたら毎日通ってしまいますよ(笑)!!!





もうこれらのメニューの字面からしても私にとっては悶絶物だったのですが、
本の中でのこれらの料理の調理法及び提供の仕方の描写の仕方も大変見事だったので、
私はいつもお腹をぐーぐー空かせながらこの本を読み進めていました(笑)。
なので料理を作るのが好きな人や、美味しいものを食べるのが大好きな人にもお勧めの1冊です。



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柴田よしき氏の本は、これ以外に上記2冊を読みました。
この2冊もすごく読みやすくて一気に読み終えてしまいました。
「働く若い女性の葛藤と本音」が書くのがものすごく上手な作家さんだというのが私の第一印象でした。


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by japolska | 2017-06-17 09:55 | Wonderful Books | Comments(0)
2017年 06月 16日

北国の人たちに関する本を読む 16

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岡田安彦氏訳/著”極寒シベリア 極限の記録”読了しました。



こちらの著書は1974年に発行されたもので、
作者が旧ソ連時代に、その当時の最低気温記録を持つウェルホヤンスクという町に、
これまた一番極寒の真冬の季節の1月に訪れてみた体験談と、
あとはその地域の学術的な詳細記録が記載された内容で構成されていました。



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表紙を開いた後の文章が始まる前の数ページには、
そのウェルホヤンスクで撮られた白黒写真が掲載されていたのですが、




もうこれらの写真を見ているだけでも体感温度が下がりそうです!!!




作者曰く、当時はカラーのフィルムもあり、
色付きの写真も撮れなくはなかったそうなんですが、
ウェルホヤンスクの街の気温があまりにも低いので、
まずカメラを外気中に出しておくとあっという間に壊れてしまうのだとか・・・。
またカラーフィルムより白黒フィルムの方がまだ低温に耐えられる構造になっているそうで、
そのフィルムたちもぱりぱりになって割れてダメにならないように、
細心の注意を払わなければならなかったそうです・・・。




そして作者は本文の中で、「恐るべきフェルホヤンスクの寒さ」と題した章で、
その町の様子を詳しく書き綴ってくれているのですが、




彼がこの”極寒旅行”で体験した最低気温は、氷点下62.8度で、
その当時の日本からの最新防寒衣類を何枚も着こんでも、
この寒さにはとても抵抗できなかったそうです・・・。




また彼は、非常に暖かい建物の中でたっぷりと食事を取った後、
うっかり普通にそのまま外に出てしまったところ、
眉毛や睫があっという間に真っ白に凍りつき、
そして外気に直接さらされた顔がみるみるうちに充血しだし、
危うく凍傷にかかるところだったのだとか・・・。




この他にも、その真冬の極寒の地の様子と、
そこに住む人々の並外れて強靭な体力及び日常生活の送り方が詳しく掲載されていたのですが、
常識ではとても考えられない記述ばかりで目が離せず、
息つく暇もなくあっという間に読み終わってしまいました。
ある意味初夏の蒸し暑くなり始めた季節に読むのに最適な1冊でした(笑)。





いやはや・・・それにしても1970年代はまだ旧ソ連時代でしたが、





なんともまあ、色々な意味で、おそロシア!!! 





と思わざるを得ませんでした(苦笑)。(↑ つーか、結局これが言いたかっただけなんですw。)





ちなみに私がすごく気に入った章は、
「ウェルホヤンスクの狩人」という部分でした。
この章では現地ハンターの生活について紹介してくれているのですが、
元々この町に住むヤクート人たちは基本的に狩猟民族なのですが、
その中でもハンターの職業に就いている人達というのは、
更に選り優れて寒さに強いらしく(もう想像を遥かに超えたレベルです・・・)
その当時で約400人のハンター達がソブホース員として生計を立てていたそうです。



ちなみに実際の彼らのハンターしての腕前に関しては、
経験を積んだ者のハンティング技術は非常に高く、
50メートルの距離からもわずか1センチほどの目標に命中する事が可能だったそうです。
なぜかと言うと当時、例えば、シベリアリスの場合では、
「毛皮の価値を下げないために」目標のリスの目を狙って弾をたった1発しか撃てなかったのだとか。
このようにあまりにも卓越したハンティング技術により、
スターリングラード戦線において、参戦したヤクート人の狙撃兵達は、
誰もみな寒さに異常に強く、また、狙撃率も正確無比だったため、
昼夜問わず非常に軽快で、まるで神出鬼没のごとく行動し、
またどんな遠距離からでも殆ど撃ち損じがないので、
対抗するドイツ人兵の動きをあっという間に止めるような大活躍をしたそうです。←本当にすごい!!!




また彼らは、真冬の時期に狩りに出ている間でも、
何百年にも渡って伝えられた掟を厳格に守り、
野営をしなければならない場合でも、後から来る者の事を考えて、
その野営場所を綺麗に掃除をし、食用の肉と薪だけは数人分を必ず残しておいたのだとか。




この件に関しては、ウェルホヤンスクの町長曰く、
並外れて厳しい自然の中で生きていかなくてはならない人々が、
経験の中から自然に考え出した相互扶助の精神から始まったものだと語っていたそうなんですが、
彼らのように、非常に優秀かつ大変忍耐強い上、
どんなに過酷な状況下でも他人に対しての施しを決して忘れず、
また昔からの掟にもきちんと従うような北国の人達独特の真面目な性質に、
私はいつもものすごく惹きつけられてしまうのです。



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なんて事を書いていたら、ジュード・ロウの名作、
”スターリングラード”の映画が観たくなりました!!!
懐かしいな~♪私の大好きな作品です!!!



この映画ではジュード・ロウ演じる狙撃の達人・ヴァリシが登場しているのですが、
ジュード・ロウのかっこよさだけではなく、内容的にも非常に面白いので、
敏腕スナイパーに興味がある方には花丸付きでお勧めです。

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by japolska | 2017-06-16 09:06 | Wonderful Books | Comments(0)
2017年 06月 11日

北国の人たちに関する本を読む 15

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百田尚樹氏著”海賊とよばれた男(上・下巻)”読了しました。



既に日本では有名なベストセラー本で、映画化もされている大ヒット作なので、
私がここで説明するまでもないのですが、
出光興産の創業者・出光佐三氏をモデルとした主人公・国岡鐡造氏の生き方と、
同時に出光興産をモデルにした国岡商店が大企業にまで成長する過程が、
百田尚樹氏による大変読みやすい文章で綴られた名作でした。
私の中では今現在、2017年前半に読んだ本の中で一番感動した本です。



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実はこちらの本は、アメリカのケンタッキー州ルイビルにある、
日本語書籍が豊富な某図書室からなんと無料♪でお借りすることができました。わーい!



この作品を読もうと思ったきっかけは、
今私が個人的に非常にはまっている、野田サトル氏の”ゴールデンカムイ”という青年漫画が発端でした。
この漫画の中に白石由竹(しらいしよしたけ)という登場人物が出てくるのですが、
このキャラクターは実在した脱獄囚・白鳥由栄(しらとりよしえ)をモデルとしていて、
その白鳥氏が持っていた尋常ならざる体力や脱獄への熱意及びアイデア、そして実際の脱獄方法に私は非常に興味を持ち、
彼に関する書籍を色々と調べていたところ、あるウェブサイトで、
刑務所の囚人に大変人気がありよく読まれている本が”海賊とよばれた男”であるということが紹介されていて、
それから何となく頭の中にこの本のタイトルが残っていて、いつかぜひ読みたいと思うようになっていました。



そしてその事を念頭に置きつつ5月に入ったある日のこと、
ふと上記図書室に足を踏み入れた瞬間、
いきなり目の中にその本のタイトルが飛び込んできたので、一瞬頭の中が真っ白に(笑)!!!





<BGM:”ラブストーリーは突然に”(by 小田和正氏) スタート>





「ま、毎週私はこちらの図書室に出入りしているというのに、


あなたがすでにこちらにいらっしゃったなんて・・・恥ずかしながら気が付きませんでした。


ここで本日私があなたに出逢ったのも、

きっと避けられなかった私たちの運命!!!  ←そろそろワタクシ病院へ行った方がいいでしょうか。





とまあ、こんな感じで(笑)、いろいろな偶然がまた新たな素晴らしい出逢いを引き寄せてくれたといった、
日本語の本がないと生きていけない人間の人生にとってはたまらない手ごたえを感じつつ、
またこの本がこちらの図書室に入庫された全てのきっかけと関係者の皆様に心から感謝しながら、
早速1冊づつお借りした上で、毎日職場でのお昼休みを使って少しづつ大事に読み進めていったのですが・・・、







もうね、ワタクシ久しぶりに号泣致しました(T_T)!!!






もうですね、どれくらい感動したかというと、
少しネタバレになってしまって申し訳ないのですが、
個人的には下巻の国岡商店によるイラン国家との交渉から国岡鐡造氏の死去までのくだりにものすごく心を揺さぶられてしまい、
職場の自席だというのにあまりにの感動と物語の流れの衝撃度に思わず驚きの声と涙が止まらず、
それを見た同僚たちが水中を泳ぐ海老のような勢いで引いていったくらいのレベルでした(笑)。
(本当は公の場で本など読まない方がいいのかもしれませんが・・・でもなぜだか自宅だとあまり小説を読みたいという気にならず、
こんな風に外出先のちょっとした空き時間に読むのが一番集中できて楽しく読めるのです。
おそらく日本で独身時代に通勤電車の中で本を読んでいた癖がまだ体の奥底に記憶としてまだ残っているからかもしれません。)



この本を読んだおかげで、新たに自分が興味が持てそうな本のジャンルである、
”歴史経済小説”という言葉を見つけることができてすごく嬉しかったです。←Wikipediaより発見致しました!
そして以前、三浦綾子氏著の名作”氷点”(上・下巻)を読んだ時にも感じたのですが、この本を読んだことで更に、
広い視野で世界情勢を含む世の中全体や時間軸を見つめつつ、同時に強い忍耐と行動力をも併せ持ち、
しかも強い信念を貫き通しながら大きな仕事に挑戦していかなければならない男性たちが、
これまた同じような位置に立っている気の置けない仲間たちと交わす会話にいかに魅力が溢れているかという事に改めて気が付くことができました。



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それにしても・・・我ながら野田サトル氏著の”ゴールデンカムイ”から受ける影響はハンパないです(笑)。何でだろう。
私の人生の中で、こんなに続きが気になり、更に読書の嗜好のベクトルを無限に増やした漫画は他にありません。
今ではインターネット上で”ゴールデンカムイ”の感想を話し合っているサイトを毎日のようにチェックしているありさまなのですが、
書き込みしてくださっている方々の発言を読むと、この漫画の変態度は確実に上がっているらしく(笑)、←ある筋から大絶賛を受けているらしいw
何度も彼らの間で交わされている会話を目にしては、パソコンの画面の前で頭を抱え、
最新作が読めないこの辛い渇望状況に無理矢理耐えるといった切ない日々を送っている訳なのです(笑)。
(※ちなみに上記表紙の登場人物は、私が超超超気に入っている孤高の敏腕スナイパー・尾形百之助です。)

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by japolska | 2017-06-11 16:38 | Wonderful Books | Comments(0)