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カテゴリ:Wonderful Books( 52 )


2017年 02月 24日

書籍横断検索システムを利用し欲しい本をお得に購入する方法について

私は現在海外在住なのですが、
日本語の紙の本、特に、既に絶版になっているようなマイナーな古書が大好きで、
年に1度の里帰りを利用しては、日本で沢山の古本を入手し、
それを船便でアメリカまで送ることを何よりの楽しみとしています。


日本在住ならば、それこそ、ブックオフや神保町などに出向き、
まるで宝探しのような気分で本の出会いを楽しむ事が出来ますが、
海外在住で、しかも、里帰り期間が非常に限られている場合だと、
残念ながらなかなかゆっくり本探しもしていられないのが実情です。


なので私は現在、アメリカから、こちらのサイトを使って、
自分の欲しい本を検索して、その中から最安値で入手できる方法を探し出し、
購入後は実家に郵送してもらうという手段で新しい古書との出会いを楽しんでいます。


そのサイト名は”書籍横断検索システム”です。
アクセスはこちらから → http://book.tsuhankensaku.com/hon/



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こちらの検索システムからは、入手しづらい絶版済みの古書だけではなく、
比較的新しく発売になった新刊本の検索もできる形になっています。
私はこちらのサイトのおかげで、長年なかなか見つけられなかった古書たちをかなり安く買うことができました。
今ではこのサイトを使って本を探しお得に購入する事にある意味生きがいを感じています(笑)。



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使い方は非常に簡単です。
欲しい本の題名やその作者に関する言葉を真ん中のカーソルに入力し、
右の青い検索ボタンを押してみると・・・。
(※私は今回作者名だけを入れてみました。)



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検索システムの方で探し出した、入力したキーワードに関する本が、
このように結果として一覧となって表示されます。
その中からお目当ての本を見つけ、右の横断検索のボタンを押してみると・・・、
(※今回は一番上の”お登勢(角川文庫)”のボタンを押してみました。)



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このように、現在オンライン市場で出回っているその本の在庫状況、
及び各店舗で取り扱っているその本の価格が一覧となって出てきます!
これで一目で、現在どのお店でその本を扱っているかという情報と、
それぞれのお店の価格状況が簡単に比較できるので、
今現在どこのお店で一番安く購入できるかが一発で分かります。



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この本は結構市場に出回っているので、
取り扱いのあるお店は多いみたいです。



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「日本の古本屋」と「スーパー源氏」のサイトは、
以前はそれぞれ別々にお世話になっていましたが、
こちらの書籍横断検索システムを使い始めてからは、
もうこのサイトしか利用しなくなってしまいました。
だって本当に便利なんですもの(笑)!


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このサイトですごいな、と思っているのが、
なんとヤフオクまで網羅していることです(汗)。
私はヤフオクでも結構購入しているので、
これは本当に重宝しています。


こちらの検索で探している本が納得できる価格で見つかったら、
青文字に反転しているその本の情報をクリックすれば、
そのままそのお店のサイトに移動し、そこで購入する事ができます。



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by japolska | 2017-02-24 09:27 | Wonderful Books | Comments(0)
2017年 02月 23日

北国の人たちに関する本を読む 7

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帚木蓬生氏”水神(上)(下)”読了しました。


こちらの作品は大昔に実際に九州で取り組まれた、
水不足の村々に川の水を分配する大工事について書かれた作品で、
まあ、厳密に言うと北国の人々のお話ではないのですが、
内容的に北国の人たちの生き方に非常に通じるものがあったので掲載です。



読んでみた感想は・・・もう、嗚咽を伴う号泣無しでは読めないほど素晴らしい作品でした!!!



ちょっとネタばれになりますが、簡単に内容を説明しますと、
目の前を悠然と筑後川が流れているというのに、
台地に住む百姓はその水の恩恵が受けられず、
来る日も来る日も打桶を使い、人力で川から水を汲み上げ、
村に水を引き込むしかないという状況を未来永劫に解決するべく、
自分たちの命と全ての財産を投げ打ってお上に嘆願書を提出した五庄屋たち。



そしてめったなことでは首を縦に振らないお上の存在もさることながら、
目の前に突きつけられた自分たちの予想をはるかに超えた大工事に関わる経費の莫大さや、
五庄屋たちの行動に危険を感じた周りの村々からの反対活動への対応に奔走しながらも、
彼らが思いつくありとあらゆる手段で何度もお上に直訴。
そしてついにお上から、以下の条件の厳守の約束の下に、
何とか理解と協力を得て、この大工事を公共作業にまでもっていきます。



「全ての費用は五庄屋持ち。そして何かあったら五庄屋たちの命をもって責任をとらせる。」




しかし実際に大工事が始まると、今まで反対していた村々の人々は、
この大事業がいかに自分たちの住む土地に深い恩恵を与えてくれるかということを次第に理解し始め、
また、五庄屋たちの命と全財産をかけたという並々ならぬ覚悟に強い畏敬の念を抱くようになり、
後に五庄屋たちに謝罪の意を表し、むしろ積極的にこの大工事に参加していくようになります。



そして大工事の最終段階において、残念ながら死亡者が出る事故が発生。
実はこれは誰にも予測できなかった計算ミスから起こった出来事だったのですが、
今まで尋常ならざる苦労を背負ってきた五庄屋たちにその責任を取らせてはならぬ、と、
大工事前からずっと農民たちの苦労を温かい目で見つめ、
またこの大工事にも多大なる力を貸してくれた老武士が、
最後に自分自身の命を差し出して、全てを救ってくれたのです・・・(号泣)。




上記内容もさることながら、実はこの作品の下巻のあとがきに、
縄田一男と言う方が解説を書かれているのですが、




「人間の生命の重さを軽々に描く場面など微塵も無く、
嗚咽なしには読めない一巻となっている」





と記述して下さっていますが、いやもう全くその通りでした。
私が今まで読んだ本の中で、ここまで魂を揺さぶられ、
また恥も外聞も泣く号泣させられた本は他にありませんでした。

私も恥ずかしいくらい泣きじゃくりながら、
でも最後まで文章から目を離せず、
今までに無い感動と共に読み終えることができました。




えーちなみにどのくらいのレベルで泣きじゃくったかと言うと、




病院の待合室で自分の順番を待っていた時にこの本の続きを読み、
うっかり最高に泣ける場面に遭遇し
※ちなみに老武士の嘆願書の部分です)
今までずっと泣くのを我慢していたのですが、とうとうこらえきれず、
横隔膜にヘンな泣き癖が付くくらいまでに号泣

「本で感動しただけだから」という私からの説明も聞かず、
慌てた若い女の子の受付嬢は光の速さで医者に相談。
緊急性は皆無の皮膚科への通院だったというのに、
なぜか予約時間を待たずにすぐに診察室に入れてもらえたくらいのレベルでした。

(※ちなみにこの時は実際の予約時間より20分も早く診察室に入れてもらえました。こんな出来事はアメリカではじめてでした。)




という訳で、今回この本を読んで学んだ事はこれ(↓)



「病院の待合室では感動系の本を読み号泣すると早く診察室に入れる」





です!!!  (*^∀゚)ъ< イェイ!!




・・・というのはまあ冗談ですが(笑)、
でもこの本がきっかけで更に「史実に基づいた農民文学」に強い興味を持ち始めました。
新しい本のジャンルの地平線がさらに広がってとても嬉しく思っています。



最後に、帚木蓬生先生、素晴らしい作品を、
本当にありがとうございました!!!
これからももっと帚木先生の本を読みまくります!!!






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by japolska | 2017-02-23 08:45 | Wonderful Books | Comments(0)
2017年 02月 22日

北国の人たちに関する本を読む 6

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畑正憲氏著”動物王国ノクターン”読了しました。


ウィキペディアによると、畑正憲氏は福岡県出身ですが、
ご両親の意向(でも最終的には本人が決定)で東京大学理学部で動物学を専攻。
卒業してからは教育用の科学映画を作成などで生き物との関係を深めていき、
その後北海道に移住され「ムツゴロウの動物王国」を設立されたとのこと。


私は畑正憲氏、というか、ムツゴロウさんが大好きです。
小さい頃は、確かフジテレビ系列で放映されていた、
ムツゴロウさんの動物王国のドキュメンタリー番組を大変楽しみにしていましたし、
その影響で中学生時代はムツゴロウさんの動物シリーズの本を読みまくりました。


ムツゴロウさんの本は非常に読みやすいです。
彼自身が抜群の行動力と揺るぎのない信念及び自己をもっているのが第一の魅力なのですが、
それ以上に、言葉選び、及び、文章構成のセンスが桁違いに素晴らしいので、
あっという間に彼の作品の世界に引き込まれてしまいます。


また動物や人間を通したシリアスな場面も、
ムツゴロウさん自身のユーモアあふれる日常も、
惜しむことなくたっぷりと、しかも飾ることなく誠実に紹介してくれているので、
だいぶ昔の作品でもちっとも古臭さなんか感じさせず、
むしろ何度でも読めるほどの瑞々しさでいっぱいです。




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中学生時代に集めたムツゴロウさんの本は既に処分してしまっていたので、
私は日本に里帰りした際に古本屋で少しずつまた買い戻し、今のところこれだけ読了しました。
久しぶりにムツゴロウさんの本を読んだのですが、本当に面白かったです。
これからもまだ未読のムツゴロウさんの本があったらぜひ購入し更に読み進めていきたいと思っています。



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by japolska | 2017-02-22 09:42 | Wonderful Books | Comments(0)
2017年 02月 16日

BOOKCROSSING(ブッククロッシング)を使って本に旅をさせてみたお話(前編)

先日こちらで(↓)


http://japolska.exblog.jp/25274757/


2016年の12月に日本へ里帰りした際、
母と一緒にホテルサンバレー那須へ1泊旅行をした事を紹介し、
このホテルにある無料休憩室でゆっくり本を読むのが、
私にとって何よりの楽しみという事を書かせて頂きました。


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私はこの1泊の旅行に、上記写真の3冊の本を持参したのですが、
今回はこれらの本に、私との素晴らしい出逢いが終わったあと、
私が今まで人生の中で色々な場所へ旅をしてきたのと同じように、
これから先、誰かと一緒に、もしくは何らかの形によって、
どこか見知らぬ場所へと移動が出来る”旅”をさせてあげよう
と思い立ち、
ある楽しいプロジェクトに参加してみることにしました。




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そのプロジェクトとは”BOOKCROSSING(ブッククロッシング)”です。
※このプロジェクトの詳細を知りたい方はこちら → http://bookcrossing.jp/index.html



なぜこのプロジェクトに参加しようと思ったのかは、実は以前こちらで(↓)、



http://japolska.exblog.jp/21754176/



”US$1札の行方 www.WHERESGEORGE.com”という題名で、
アメリカ国内で発行された1ドル札が現在どこにいるのかわかるという、
ちょっとしたゲームのような楽しいサイトがあることを紹介させて頂きました。




また、かなり昔なのですが、こちらで(↓)



http://japolska.exblog.jp/5466593/



ある大学の図書館の片隅に(つーかぶっちゃけるとルイビル大学です)
”Paperback Book Exchanges”というコーナーがあり、
読み飽きた文庫サイズの本を1冊持ってくれば、
他のものと交換できる、といったシステムになっていて、
その流れは全て生徒の好意にゆだねられている本棚がある

ということも紹介させて頂きました。




私はこういう、さりげないけどマイペースで、
しかも全てが人の善意で無理なく廻っているといった、
ちょっとした大人による子供のような遊びが大好きで
(笑)。




こちらのBOOKCROSSING(ブッククロッシング)のサイトを知ったのは、
www.WHERESGEORGE.comのような遊びをもっと知りたくて、
ネットサーフィンをしていたら偶然に見つけたからなのですが、
上記2つのゲームを融合させたような遊びがこちらのBOOKCROSSING(ブッククロッシング)を通してできることが分かり、
その内容を知って感動を覚えた瞬間、




「本&旅&お茶目な遊び好きの私にとって、
このサイトに出逢ったのはもはや運命!!!
これは準備が出来次第、絶対に参加せんと!!!」





と固く固く決意したのです(笑)。



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という訳で、今回は、
私が現在住んでいる、アメリカ・ケンタッキー州ルイビルにて、
あえてこちらに滞在されている日本人の方々のご好意により無料で手に入れることが出来た日本語の本を使い、
これらの本にアメリカから日本まで、ある意味私と同様の”里帰りの旅”をさせてあげる事にしました。
(ルイビルの関係者の皆様方へ:いつも大変お世話になっております!またこのような素晴らしい本を本当にありがとうございました!)



まずはこちらで頂いた本の中で、私が気になる作品を何冊かピックアップし、
それから、BOOKCROSSING(ブッククロッシング)の日本語のサイトにある登録方法に従って、
アメリカのBOOKCROSSING(ブッククロッシング)のサイトにて自分のアカウントを作成。
その後、上記3冊の本を、私のアカウントから「現在リリース済みの本」として登録し、
それぞれに登録番号を発行してもらいました。



まだ私自身はこれらの本についてまだ確認をとっていないのですが、
どうやらこれらの本を手にした人たちが、本に張られたラベルを見ながら、
BOOKCROSSING(ブッククロッシング)のサイトを訪れて、
本の背表紙に書かれた登録番号を入力すれば、
この本がどこから来たのかが分かるシステムになっているらしく、
また読了後はBOOKCROSSING(ブッククロッシング)のサイトに自分の読書感想を書くことができ、
またその人がどこかにその本をリリースしてそのリリース情報を入力しておけば、
次に受け取った人がその本がどこから来てどのように旅をしてきたのかが分かるようになっている模様です。



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更にBOOKCROSSING(ブッククロッシング)のサイト上にあるインストラクションを読み込んでみると、
読了後の読書感想は、何もBOOKCROSSING(ブッククロッシング)のサイトにわざわざ書き込む必要もないらしく、
読書カードを作ってそこに書いてもいい、とのことだったので、
私は今回それぞれの本の裏表紙の内側あたりにポケットを作り(ダイレクトメールの封筒を再利用しました。プチリサイクルです!)
BOOKCROSSING(ブッククロッシング)のサイトに用意されていた読書カードをプリントアウトし、
自分の読書感想文を書いてそのポケットに入れておきました。



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この本はアメリカ・ケンタッキー州から埼玉、
そして那須塩原まで移動したので、その移動経緯も記録。
簡単でしたが手書きで読了記録を残す事ができて、
なんだか学生時代に図書カードに書き込んだ懐かしい感触を思い出してしまいました(笑)。
こんな作業をしたのなんて一体何年振りでしょう。たまにはこういうのもいいものですねー。
(つーかやることがいつまでも子供ですみません・・・汗。)



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そして私はこの1泊2日の旅行の間、
空き時間にはひたすら本を読んで過ごしました。
和室の布団の中でごろごろしながら本を読むひと時は、
私にとって最高の幸せタイムでした(笑)。


まあ、12月の那須塩原は、基本的に外は寒いし、
ホテル手配の埼玉からの直行バスで到着した私達には、
ちょっと遠出したくても出かける手段も皆無なので、
必然的に施設内に留まる、もしくは施設の周りを適当にうろつくしかなく、
1泊とはいえ温泉に入る以外は、意外と時間をもてあましてしまうんですよね。←でもそれがいいのです!!!



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そして1泊2日の旅で無事、これら3冊の本を読了しました!
今回は結構集中的に読んだので、ある意味ランナーズハイのような(笑)、
脳みそが真っ白になるような鈍い疲労感と共に、
「もっと、もっと本を!」みたいな、やけにギラギラと興奮したヘンな高揚感が、
もれなく私を丁寧に包んでくれました(笑)。どの本も大変面白かったです。



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そしてこれらの本は、実家で行き場の無い、カバーが紛失された本と共に、



ホテルサンバレー那須のお客様休憩室から、
無事に旅立たせることに成功致しました(号泣)!!!
 ←・・・というか、ホテル側の都合も確認せず、ただ置き去りにしただけですすみません(汗)。




***** ちなみにここから先はホテルサンバレー那須のご関係者の方へのお詫びとメッセージです *****



(・・・・・あー私が本を置き去りにしたことがとうとうここでばれてしまったか(大汗)・・・・・うーむ仕方が無い。)




・・・えー、これを読まれたホテルサンバレー那須のご関係者の方がいらっしゃいましたら、
上記件でもしご迷惑をおかけしていたら、大変申し訳ございませんでした!!!




でも、私はホテルサンバレー那須さんにお邪魔するのを毎年楽しみにしているんですが、



去年まで無料休憩室にあった本棚と、そこにあった沢山の本が、
今年訪れてみたらきれいに無くなっていて、
その代わりに大きな絵画に変わっていたのが、
あの本棚の大ファンだった一顧客として、
ものすごくものすごくショックな出来事でした(涙)!!!






おそらくその本棚は、今までお客様によって発生した忘れ物の本に対する苦肉の策で、
またアートをこよなく愛されるホテル側が、休憩室にも絵を、という計らいで、
現在のような形になったと勝手に想像はしておりますが、
私にとってはこの本棚から新しいジャンルの本を手に取り休憩室でゆっくり読むことと、
また自分が持参した本をこの本棚に置いていく事を今回の訪問で大変楽しみにしていましたので、
本棚が無いのを見た瞬間、この世の終わりに近い悲しみに襲われました(T_T)。



もしかしたら、いや、多分かなり難しいかもしれませんが、
小さくてもいいので、できれば本棚を復活させることをご検討頂けば幸いです!!!




***** ホテルサンバレー那須のご関係者の方へのメッセージ 終わり *****





えーと、最後に、お時間を割いてこんなアホな記事を最後まで読んで下さった方に、心から感謝いたします(汗)。



でも懲りもせず(後編)へと続きます(笑)!!!




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by japolska | 2017-02-16 08:06 | Wonderful Books | Comments(0)
2017年 02月 14日

北国の人たちに関する本を読む 5

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福のり子氏著”海の男たちのセーター”読了しました。
こちらの冊子の中で著者は、実際にスコットランドを含む英国海岸地帯の殆どの地域を訪問し、
各地で昔から細々と続いている、生活のための実用的な手編み文化について紹介してくださっています。


私は幼い頃からずっと、複雑な縄編みの組み合わせによって仕上げられたアランセーターの類や、
様々な色の細い糸を使って繊細な模様が繰り返し綴られているフェアアイルセーターの類になぜか非常に惹かれる傾向があり、
これらに関する本を探していくうちに、上記冊子に出逢いました。


こちらの本では、アランセーターやフェアアイルセーターはもちろんの事、
ガンジーセーターやフィッシャーマンセーター、そしてサンカ手袋などが、
それぞれのセーターや手袋の発生のきっかけから今日までの歴史を丁寧に追いながら、
豊富な写真や各地で見聞きした取材報告と共に大変詳しく掲載されています。



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私が個人的に一番衝撃を受けたページはこちらでした。
1887年にスコットランドの漁港にて、女性たちが鰊の加工に従事している姿を撮った1枚らしいのですが、
少し見づらいかもしれませんが、右のページに歩きながら編み物をしている女性の姿が写し出されています。
この時代の女性はどんなに少ない空き時間も無駄にせず「編みあがった作品を売ってお金にするために」編み物に没頭していたそうです。



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その頃のこの地域に住む少女達は、こんなに小さい頃から編み物ができたそうです。
ホントすごいな当時の女の子たち・・・でも上記写真の姿はどれもとても美しくて、大変神聖に思えます。



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スコットランドの海辺に生息する羊たちです。
冊子を読むと、スコットランドを含む英国海岸地帯は、木もまともに生えず貧しい荒涼な土地柄で、
羊たちも牧草を十分に食べる事ができないので、海辺に流れ着く海藻を食べて生き延びているそうです。
でもこの海草を食べる習慣のおかげで、これらの羊たちから取れる毛はとても品質がいいのだとか。
だから自然発生的に編み物文化が非常に発達したらしいです。



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伝統的なフェアアイル。昔はこのような色を使うのが正統だったとか。
もうあまりの模様の細かさと色合いの鮮やかさにまぶし過ぎて眩暈がします(T_T)。
この完成度は全てを超越して神様によって作られたとさえ思える程の素晴らしさです。



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サンカ手袋の写真です。こんな手袋が世の中に存在していたなんて・・・。
ちなみに当時の作者が書かれた取材記録を読んでみると、
取材に応じてくれたサンカ手袋を編める地元の女性は、4日程で1対の手袋を編み上げる事ができ、
しかもその手袋を日本円で約1,500円で売っていたのだとか!!!

続きを読んでいくと、その女性曰く、
「お金が目的ではない」のでその値段を設定したらしいですが、


いや、どう考えても安すぎるでしょう!!!




と、私は心の中で思い切り突っ込みを入れさせて頂きました。
(私だったら腹黒いので10倍くらいの値段を設定するかもしれません・笑。)


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ちなみにサンカ手袋の指の部分は三角錐のようにして編まれているらしく、
着け心地及び使い心地は抜群なのだそうです。
なんて細やかな心遣いなんでしょう・・・この手袋、私も欲しいです!!!



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こちらはビクトリア時代の編み棒だそうです。
もうあまりの細さと優雅さに究極の美を感じずにはいられません(号泣)!!!
ちなみに昔の貧しい英国沿岸部に住んでいた女性達は、
初期の頃は木の枝や鳥の羽を編み棒にして編み物をしていたそうです。


なにはともあれ、この本は、
私が今まで読んだ編み物関係の中では飛びぬけて素晴らしい1冊でした。
こちらの本は古本だったのですが、どうしても手に入れたくて、
オークションで当時の値段と同じ価格で落札しました(@3,500円)。


現代の先進国は物質的に豊かなので、それほど大金を支払わずとも、ある程度品質が保証された物を何でも簡単に手に入れることができますが、
この時代のような、身の回りに物自体が少ない上に、また新しく手に入る物も非常に限られている厳しい状況下の中で、
それでも、その限りのある物と、絞りに絞りまくって出した知恵と、時間を最大限に利用し弛まぬ努力を使って編み上げられた、
「全ては生きていくための」セーターや手袋、そして当時の女性達の人生に、私は深い畏敬の念を感じずにはいられないのです。


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by japolska | 2017-02-14 08:23 | Wonderful Books | Comments(0)
2017年 02月 01日

北国の人たちに関する本を読む 4

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北海道旭川出身の作家、三浦綾子氏著、”氷点(上・下)” 、
及び ”続氷点(上・下)” 読了しました。


この超有名な作品に関しては既に各方面で語りつくされているので、
あらすじや細かい感想等は省略させて頂きますが、



デビュー作でこんな素晴らしい内容を書き上げるなんて!!!
三浦先生、すごすぎます!!!




あとは各文庫の表紙の絵が個人的には非常に気に入っています。


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三浦綾子先生は私が一番好きな作家です。
今までにこれだけの作品を読みました。
どの作品も主に北海道が舞台として描かれています。


この中でダントツで気に入っているのは、”泥流地帯”と”続・泥流地帯”です。
その次に好きなのは”天北原野(上・下)”です。


あと上記作品以外にも”塩狩峠”も読了しているのですが、


なぜか家の中のどこを探しても見当たらず、
実は現在ワタクシプチパニック状態に陥っています(T_T)!!!


時間はかかってもいいので、無事に発見できますように・・・(涙)。
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by japolska | 2017-02-01 09:53 | Wonderful Books | Comments(0)
2017年 01月 28日

ポーランドに関する本を読む 14

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つかだみちこ氏著”キュリー夫人の末裔・ポーランドの女たち”読了しました。
内容は著者がポーランドに滞在時、実際に出会ったポーランド女性たちについて、
自分の経験談を含めて説明してくれていました。


私はこの本を枕元において少しづつ読み進めていたんですが、
翻訳物ではないので決して読みづらくはないはずなのに、
読み終えるのに3ヶ月近くかかってしまいました。


というのは、この作者は日/ポの翻訳をされていたのですが、
やはり彼女の仕事の関係上、紹介されていたポーランド女性たちの多くが文学や音楽を職業にしている人たちが多く、
この本の中で作者は、そのポーランド人女性達のポーランド国内での活躍を詳しく説明してくれてはいるものの、
正直、そっち方面に完全に疎い私は、
「なるほどー、こういう人たちがいるんだー。」みたいなレベルで終わってしまい(汗)、
どうも強い興味を持ったり、すんなりと感情移入をすることができず、
読んでいてもどこか上滑りをしながら文字を追っているだけ、という捉え方になり、
実はなかなか「この本をどんどん読み進めたい!」という強い気持ちにはなることができませんでした。


でも、そうは言いつつ、もちろん楽しく読めた部分もありました。
例えば、今までポーランドに関する本を何冊か読んできましたが、
ポーランドに仕事で訪れ、尚且つ本を書かれた日本人は、ほぼ確実にといっていいくらい、
日/ポ翻訳の第一人者の工藤幸雄氏と会われていて、この方の文章の中でも短いながらもその事にも触れていたし、
(※奥様の工藤久代さん著の”ワルシャワ貧乏物語”は私のバイブルだし、工藤氏の本は何冊か持っていて、私は個人的にこのご夫婦のファンなんです。)
またポーランド人の若者の前で日本の原発の詩を読んだらみんなものすごく真剣に聞いていてくれていた流れには感動させられましたし、
去年の夏に”キュリー夫人伝”を読んだからこそ理解できた章もあり、沢山の新しい発見がありました。



また、ゲットーを生き抜いた世代のポーランド女性たちに関しても触れられていて、
彼女たちは、いい言い方をすれば、


”自分の意見をしっかり持っていて、その自分の確固たる信念を通すため、彼女たちは迷うことなく確実に行動に移す事ができる強い実行力がある”


といった気質を持っている人たちが多いらしいのですが、また別方向から見て、ちょっと意地悪な言い方をしてしまうと、


”どんなに他人の迷惑になっても、自分の主張は曲げないし、他人の目なんか全く気にせずに自分のやりたい事は絶対にやり通すといった大変頑固な半面、同時に自分の損にならない方法にも固執する非常に打算的な性格をも持ち合わせている”


という傾向があるということも、作者は実体験を通して書き綴っていてくれ、
その作者が出会った色々な困難(結局作者はいつも納得が出来ないまま、主張の強いポーランド女性に譲歩することが多かった。本当に作者の方は色々と心を砕かれていました・・・。)を読んでいく内に、
作者への同情と共に、逆にある意味そのポーランド女性たちに感心もし、また日本人女性の”主張が苦手”という基本的な性格についても考えさせられたりしました。


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ちなみにこの本は、AMAZONのマーケットプレイスから購入しました。
ここから中古本を購入しようとすると、底値の商品だと、
たまにこんな風に、図書館からの除籍本でラベル等が貼られている商品もあります。
私はこんな本が大好きで、わざとこういう本を選んで購入したりしています。



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by japolska | 2017-01-28 09:08 | Wonderful Books | Comments(0)
2017年 01月 27日

日本最大級のTSUTAYA・蔦屋書店フォレオ菖蒲店へ行ってきた話

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里帰りの際、日本最大級のTSUTAYA・蔦屋書店フォレオ菖蒲店へ行ってきました。
出入り口の写真しか撮っていませんが、もう既に遠くからでも建物が水平にめちゃくちゃ長いのが確認でき、
その堂々たる佇まいはまるでアメリカの巨大なショッピングモールのようでした。


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出入り口に入ってすぐの中の様子です。
通路は広く取られ、また本棚は落ち着いたダークブラウンの木製で、
本好きの私は足を踏み入れた瞬間に、


「まさにここは私の完璧な楽園!!!」


と、感動を隠し切れませんでした。


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早速中を歩いてみると、このめちゃくちゃ広い敷地内では、
約半分が本で、約半分は雑貨や文房具、お洒落な生活用品が占めているという感じで、
本好き及び雑貨好きの人だったら1日中いられるようなセッティングになっていました。


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注目の新刊本の紹介のコーナーも大きいです。
いやもうホントたまりません!


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敷地の隅っこのエリアにはコーヒーショップが併設してあり、
購入した本を早速ゆったり読めるスペースも確保されてありました。
こんな風に本屋でのびのび出来るのっていいですね~。

肝心の本の品揃えはかなり良かったです。
私は料理本が好きでよく購入するのですが、
普通の街の一般的な本屋ではまず絶対的に扱っていないような、
もしくはアマゾンで注文しないとすぐに手に入らないような、
ちょっとお高めのマニアックな部類に入る本も全種類置いてあって、
それが一番感動しました。

「こんな本屋が自宅の側にあったら最高だなー。
きっと来るだけで気持ちが癒されるだろうなー。」
と、近所に住んでいる人たちが素直にとても羨ましかったです(笑)。

とにかく、本好きの方には大変お勧めのスポットでした。


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by japolska | 2017-01-27 06:02 | Wonderful Books | Comments(0)
2017年 01月 25日

ポーランドに関する本を読む 13

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石澤敬子/和田直美氏著「おばあちゃんの台所」読了しました。
これはポーランドとエストニアの旅行について書かれた写真エッセイで、
20分もあれば読み終えてしまう、リラックスしたい時に最適な内容の本でした。


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ポーランドのおばあちゃんの写真がすごく可愛いです。


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ポーランド料理の写真も何枚か掲載されています。
写真やレシピを見ると、おそらく夏の季節でしょうか。
東欧では一般的な野菜・赤カブのビーツが多用されている料理が結構紹介されていました。
うーん、次の料理への創作意欲が沸いてきます!


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ちなみにポーランド人の夫が一番美味しそうだと思った写真は上記のきのこの写真だそうです。
ポーランド人はきのこ類が大好きで、きのこの話を振ると本当に嬉しそうに色々と語り出します。



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by japolska | 2017-01-25 08:15 | Wonderful Books | Comments(0)
2017年 01月 17日

北国の人たちに関する本を読む 3

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船山馨氏の処女作品「北国物語」読了しました。
この物語は作者が26歳になった昭和16年に執筆され、
上記写真の文庫本は昭和47年に@200円の価格にて発行。
私は去年こちらの本をインターネット経由で約1000円で購入しました。


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約45年前の本です。
かなり古びていて、中も相当色あせていますが、


絶版本マニアにとっては逆に、


大変美味しいご褒美♪


です(笑)。


掲載作品は3編。まずはタイトルにある「北国物語」から。
こちらは東京から札幌に引っ越してきて新聞記者になった男性と、
彼の側に現れたある訳ありの日本人女性と若いロシア人女性2人に関わるお話。
恋愛物ではないのですが特筆すべき部分は、
ロシアから北海道に移住してパン屋を営む2人のロシア人の老人達が、
寂しさのあまりか同居する若いロシア人女性に異常なほど執着し、
また愛するあまりに2人で彼女を傷つけまくり、終いには・・・という部分が非常にリアルでまた悲しかったです。


2作目は「私の絵本」。
主人公の目を通して、矢野家という家庭の繁栄から没落(とまではいかないかな・・・)までの短い流れを書き綴ったもの。
短編だけれど札幌の当時の寂寥感溢れる様子が情緒たっぷりに書かれていて、
また翠という少女のいじらしさが光る切ない秀作でした。


3作目は「稚情歌」。
解説によると作者の子供の頃の経験談を基にした作品らしいです。
内容的には、エゴたっぷりの大人達が幼い主人公達の前に登場し、
しかも何も知らない無垢な主人公達が、ずるい大人たちに上手く利用され、
気が付いたら心に色々と傷を負ってしまっていた、という、
うーん、何とも後味が苦いお話でした・・・。


正直、船山馨氏の大河長編小説の大ファンの私としては、
これらの作品はちょっと物足りない感じが否めませんでしたが、
昔の北海道の様子がさらりと風雅に書いてあったし、
26歳でこれほど素晴らしい作品を書かれていたいうことに非常に感動しました。
ますます船山先生が大好きになりました。


何よりも、解説から「北方的」「大陸開拓文学」「農民文学」「製産者文学」という、
私が好きそうな本のジャンルに関わる言葉も得る事が出来て嬉しかったです。


それにしても・・・2~3年位前までは、
こういった半世紀前の希少な古本も、市場にはもう少し安く、また数も出回っていたんですが、
最近では数もとんと少なくなり、また価格もかなり上がってしまいました。
もっと早くこういった本のよさに気が付いて、躊躇せずにさっさと買っていればよかったと、
あの時何となく購入を保留にしてしまった自分に少し後悔しています。



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by japolska | 2017-01-17 04:00 | Wonderful Books | Comments(0)