じゃポルスカ楽描帳

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カテゴリ:Wonderful Books( 84 )


2017年 09月 21日

北国の人たちに関する本を読む 30

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三島由紀子氏著”ぶどうのなみだ”読了しました。



こちらは北海道の空知という場所を舞台に、
この土地で葡萄を育てワインを作る事に情熱を傾ける元音楽家のアオという男性と、
旅をしながらアンモナイトを掘り出すのを生きがいにしているエリカという女性の出会いを描いた作品です。



私個人の感想は・・・うーん、、、今時の若い女性が書く、今時の若い女性向けの本だな、というのがまず第一印象でした。
おそらく好きな人にはたまらなく魅力的な作風や文体かもしれませんが、
私は読んでいく内に、主な登場人物のこの2人が、一体何を考えているのかよく分からなくなってきて、
最後の方は「理解するのではなく世界観を楽しめばいいのかな」といった感じで、正直かなり惰性で読んでしまいました(苦笑)。
また読み終わってから改めて表紙を見て、非常に美しい北海道の風景と、
私の大好きな”水曜どうでしょう”の大泉洋さんが写っていたので(笑)、
「私の場合は本で読むより映画を観たほうがよかったかもしれない」とおぼろげに感じたりもしました。



でも作品内で、エリカが北海道の食材を作って作る夕飯はどれも非常に美味しそうでしたし、
アオが作る葡萄の品種”ピノ・ノアール”について色々知ることが出来たのでよかったです。



この作者はこの作品の前に”しあわせのパン”という、
こちらも北海道を舞台にした本も出版されているとのことで、
その本も一応日本で購入して船便で送っておいて私の手元にあるので、
機会ががあったら”しあわせのパン”も読んでみるつもりです。


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by japolska | 2017-09-21 08:09 | Wonderful Books | Comments(2)
2017年 09月 16日

北国の人たちに関する本を読む 29

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須川邦彦氏著”無人島に生きる十六人”読了しました。
こちらのお話は、明治31年に太平洋上で遭難した日本人船員16人ののサバイバル記録です。




彼らは海の男として様々な知恵を絞り合い、また工夫を凝らしながら、
日本人特有の強い団結力と、前向きで努力を厭わない精神を持って、
僅かな道具や海からの恵み、そして漂流物を利用して、
珊瑚礁で出来た無人島での生活を送った実話なのですが、、、





ワタクシ、久しぶりに号泣しながら読みました(T_T) !!!








えーちなみにこのレベルまで泣いてしまったのは、




帚木蓬生氏著”水神(上)(下)” 
http://japolska.exblog.jp/25414645/




及び、




百田尚樹氏著”海賊とよばれた男(上・下巻)” 
http://japolska.exblog.jp/25839421/





を読了した以来でした(涙)!!!  ☆(*>ω<)≡3 <ふぅ、感動のいい涙を流したぜー!!! 余は満足でござるー!!!




内容について詳しく書いてしまうと、
実際に読んだ時に得られる感動が薄れてしまうと思うのであえてこちらには記載しませんが、
とにかく文章が爽やかで読みやすく、大人はもちろんの事(むしろ大人の良質な絵本、という印象があります!)
読書好きなら小学校高学年位から、そしてもちろん中学生でも問題なく読めると思います。
またところどころ入っている挿絵もすっきりとした上大変愛らしく、気持ちがほっこりさせられます。




ちなみにこの本はアマゾンでも紹介されているのですが、5つ星レートで4.6を獲得。
現段階で166人の人達にレビューされているのですが、☆5つと評価した人たちは117人で、
☆4つや3つの評価でもネガティブな書き込みは殆ど見つからず、
☆1つという評価に至ってはなんと0という脅威的な高評価です。すごい!




この本は速攻で私の本棚で殿堂入りになりました(笑)。
もしこちらの本に興味を持たれた方は、ぜひぜひアマゾンで検索し、
読了した方々からのレビューを読まれてみてください。←今回は珍しく皆さんにお勧めしたい!!!
内容的には子供から大人まで幅広く楽しめる上、
現代の実生活においても何らかの形で必ず役に立つ1冊だと思います。


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by japolska | 2017-09-16 09:52 | Wonderful Books | Comments(0)
2017年 09月 15日

今はまっている漫画!あfろ先生著”ゆるキャン△1~4巻”

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ただ今こちらの、あfろ先生著”ゆるキャン△”に大変はまっております(笑)。



こちらの作品は、キャンプの楽しさに目覚めた女子高校生たちが、
自分達の限られたお小遣いの許す範囲で、いかに充実したキャンプを行えるか、
知恵や工夫を凝らして自然体&マイペースにキャンプ生活をエンジョイするという、
大変ポジティブでとてもオリジナリティに溢れた内容になっています。



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特にこの作品の登場人物の1人である、
各務原なでしこちゃんがとても明るく元気で可愛らしく(笑)、
あっという間に私はこの子の大ファンになってしまいました(笑)。



この先の私のアメリカにおける新刊本生活に関しては、
こちらのあfろ先生著の”ゆるキャン△”と、
信濃川日出雄先生著の”山と食欲と私”の最新刊が発売されたタイミングで、
新刊本を手数料無料で海外発送してくれるネット書店・hontoさんから、
紙の本を取り寄せることになりそうです。



*******

ちなみにそのhontoさんに関する記事はこちら(↓)

アメリカでネット書店hontoを利用して日本から新刊本を取り寄せてみたお話

http://japolska.exblog.jp/25691647/

*******




えーちなみに、今年前半に、私の読書人生を大きく変えた、
野田サトル先生著の”ゴールデンカムイ”の最新刊についてですが、
実はこちらのサイトで無料で読めることが判明し(↓)、



漫画村
http://manga-mura.net/



残念ながら我慢できずに既に読んでしまったので(苦笑)、←だって続きが気になりすぎていたんですものー(笑)!!!
紙の本に関しては後日中古で安くなってから購入する予定です。


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by japolska | 2017-09-15 09:54 | Wonderful Books | Comments(0)
2017年 09月 02日

北国の人たちに関する本を読む 29

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内海隆一郎氏著”朝の音”読了しました。


こちらは市井の人たちの日常のひとコマを切り取った、
それぞれが大体4ページ程度で短く完結されている72の物語をまとめたもので、
元々は朝日新聞の日曜版で連載されていた作品を単行本化した1冊なのだとか。


実際に本を開いてみるとどのお話も、
普通の人たちの生活のちょっとした1シーンをさらりと綴った内容なので、
一見地味で退屈そうな印象を受けるのですが、
読み進めていくと、次第に気持ちがじんわり温かくなるような感じがしてきて、
300ページ近くある本なのにあっという間に読了してしまいました。


とにかく文章がさりげないのに味わい深く、
また題名等もシンプルだけれどお話にぴったりで、
久しぶり、というか、数年前に庄野潤三さんの作品に出会った以来の、
静かな感動とそして爽やかな衝撃を受けました。


読み終わってからすぐに、ネット古書店やアマゾンを利用して、
内海氏の出版本を検索し、納得が出来る手頃な値段の書籍のほぼ全てに発注をかけたのですが(笑)、
氏の作品の中には既に絶版したものもあり、それらには希少価値があるらしく結構な高値が付いていて、
残念ながらいくつかの絶版本に関してはお預けの状態となってしまっています(T_T)。


でもそういった手に入れにくい本を、値段が下がったタイミングを見計らいながら、
時間を掛けて少しづつ入手していくというのも、古本を愛する者の楽しみでもあるので、
頭の隅でこれからの偶然の出逢いを祈りつつ、あせらずにのんびり探していこうと思います。

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by japolska | 2017-09-02 08:04 | Wonderful Books | Comments(0)
2017年 09月 01日

北国の人たちに関する本を読む 28

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兼松保一著”貧乏旅行世界一周”読了しました。


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これは私が稚拙な言葉で語るより、
帯を含む本全体を見て頂いた方がいいかも!

旅紀行や旅エッセイが好きな人には、
興味深くまた楽しく読める1冊だと思います。


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by japolska | 2017-09-01 09:55 | Wonderful Books | Comments(0)
2017年 08月 31日

北国の人たちに関する本を読む 27

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北海道札幌市出身の作家で私の超敬愛する船山馨氏著”蘆火野”読了しました。


これは明治元年から明治2年にかけて日本にて勃発した戊辰戦争及び箱館戦争と、
日本脱出後も、1870年から1871年にかけてフランス国内にて勃発した普仏戦争に巻き込まれながらも、
純愛を貫き誠実に生きた日本人の若夫婦・河井準之助とその妻おゆきの悲しいお話です。


今の時代からは想像を絶するほどの過酷で激動の時代を、
準之助とおゆきは、時には一緒に、また時には離れ離れになりながらも、
独学で学んだ外国語(フランス語)と外国人へのホスピタリティ能力を切り札にして、
日本の北海道から東京へと逃げ延び、最終的にはフランスへと渡ります。


しかし命からがら日本の戦火から逃れた2人をフランスで待っていたのがまたもや戦争ということで、
これまで何とか生き延びてきた
準之助とおゆきの二人の間に再度やり切れない不安や憂鬱がのしかかります。


けれども既に日本でフランス領事館経由にて培っていた人脈と、
準之助の勤め先のレストランやアパートの隣人や人たちからの協力を得ながらも、
2人は何とか前向きでいたわりのある自立した生活を送り、
フランスのパリにてやっと2人の幸せの象徴ともいえるべき寛という一人息子を授かります。


だがそんな幸せもつかの間、寛やおゆきを溺愛していた父親である準之助は、
1871年のパリ包囲戦に巻き込まれてしまい、
残念ながら23歳という若さで還らぬ人になってしまいます。


20歳を過ぎたばかりのおゆきは、子供を抱え1人異国で生きていく事を決意。
彼女はフランスで20年もの間、掃除婦、洗濯女、煙草工場の女工、女中など、
彼女に出来る仕事は何でもして、準之助に生き写しの一人息子の寛を立派な料理人へと育て上げます。


そして明治27年の晩春、おゆきは寛を連れて帰国の途に着くのですが、
やっとたどり着いた日本では日清戦争の開戦直前の状況で、
彼女はまたもや戦争の中へ舞い戻っていくはめになってしまいました・・・。


この作品は背景の時代が時代だけに、
どうしても登場人物のすべてが、政府や軍隊、及び戦争や食糧不足という、
個人の力ではどうしても太刀打ちできない外部からの力により、
それぞれがまるで枯葉のように力なくそれらに吹き流されてしまうといった生き方しかできず、
読んでいる内に何ともいえないやるせなさを感じてしまう内容なのですが、
その代わりに船山氏は、一般市民から見た戊辰戦争や
普仏戦争の詳細に関しては、
船山氏本人の怒りと共に非常に細かく記載してくれているので、
この時代に一般市民がどれだけ政府に対し憤りを感じ、また日々の生活に困窮していたか、
大変よく分かるように説明してくれていてとても読み応えがありました。


またこの作品で特筆すべき点と言えば、準之助とおゆきの成熟度でした。
二十歳そこそこなのにも関わらず、2人ともお互いに対して、
非常に極め細やかで素直な愛情を惜しげもなく注ぎ合っていましたし、
それと同時に彼らは、世論に流される事なく自分達の考えで世間を見つめ今ある状況を判断し、
お互いにしっかり話し合ってから自分達の意見を導き出すといった賢さを併せ持っていたので、
2人の関係を表す部分を読む時はとても優しくそして安心した気持ちになることができました。


少し調べてみると、準之助とおゆきの一人息子・寛が働いていたといわれる「雪河亭」というレストランは、
今でも北海道の函館に洋食屋として存在しているらしいです。


http://www.gotoken.hakodate.jp/ashibino/yurai.htm


個人的には大変素晴らしい作品でした。
引き続き船山文学を読み進めていきたいと思います。

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by japolska | 2017-08-31 09:12 | Wonderful Books | Comments(0)
2017年 08月 24日

北国の人たちに関する本を読む 26

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椎名誠氏著”風の道 雲の旅”読了しました。




椎名氏は世界中を旅して、独自の視線と軽やかな文体で、
時には爆笑が起こるほど非常にユニークに、
また時には考えさせる鋭く真実を突いた幅拾い旅エッセイを書かれている作家さんで、
私は気に入ったタイトルの本が中古で安く売られているのを見つけると購入し、
「ああ、どこか旅へ出たいなぁ」と思った時に、鞄の中に入れてのんびり読み進めています。




今回この本の中には、晩秋から初冬にかけての初めての北海道での生活や、
北の寒宿で吹雪の海を眺めたり地元料理を楽しんだ等のエッセイが掲載されていましたが、
私が一番印象に残った北国関係のお話は、マイナス30度にも達するシベリアの街・イルクーツクでのある出来事でした。




北国の家の中というのはTシャツ1枚で過ごせる程暖かく快適な温度が保たれているそうなのですが、
そんな部屋の中にいるとどうしても乾燥し、喉が渇くそうです。
しかしイルクーツクでの水というのはどこでもまずく、
またビールなどは時折電撃的にしか売り出されないらしく、
その貴重なビールにありつけるにはただひたすら偶然を待つしかなかったそうです。




そんな椎名氏と同行者の現地滞在中、幸運にもその偶然が訪れ、
1人1ダースを限度に半日だけビールの売出しがあるという情報が入ります。




貴重なビールを求めに、同行者全員を引き連れて、
ビール販売所へ駆けつけ早めに並んだ椎名氏。←うわ~、気持ちめっちゃ分かるわ~(笑)!!!
その甲斐あって椎名氏と同行者は無事1人1ダースのビールを購入。
3人で合計3ダース分のビールの入手に成功します。




「これでシベリアの長い夜も楽しく過ごせるってものだ!」
と、
大量の戦利品を目の前に喜ぶ椎名氏達ですが、
その反面、次のビールの販売日が全く予想がつかないので、
椎名氏と同行者は、その今あるビールを少しでも長くもたせようと、
3者間でそれぞれがありつける割り当て本数というものをきっちり決めて、
全員の心の中で自然発生する「もっと呑みたい!」という欲望を無理矢理抑え、
毎日少しづつ大事に消費していくという節約作戦を取っていたそうなのでですが、
無情にもある日突然、3人全員が同時に猛烈な下痢に襲われてしまうという事件が発生します!!!




そのひどい下痢の原因は、何とよりにもよって、
虎の子のように大事にとっておいたビールだったそうです・・・。




後で確認してみると、当時のロシアのビールは、よその国のビールの製造法と違って、
熱による殺菌消毒も微生物の濾過も何もしていないシロモノで、
長く置いておくと腐ってしまうような内容だったのだとか・・・。
しかもかなり大雑把に注入していたそうで、瓶によって入っている分量がまちまちだった事も、
椎名氏は文中で紹介して下さっていました。
(余談ですが私がエジプトで飲んだ国産のステラビールもこんな感じでした。お腹を壊さなかったのが唯一の救いです・・・。)





そしてそのひどい下痢の原因がビールだと分かった椎名氏達一行は、
泣く泣く半分以上のビールを捨てたのだそうです・・・(涙)。





な、何と切ないお話なのでしょうか・・・(T_T)。






自分に降りかからなかった不幸とはいえ、
これは酒呑みにとっては、涙なくては読めない経験談ですよ・・・(涙)。





私には椎名氏達が泣く泣くビールを捨てた時の、
身を切られるようなもったいない感や、
世界の終わりのような絶望的な悲しみが、
まるで手に取るように分かります(T_T)!!!





それにしても、本来ならば、長期保存が目的で作られた瓶詰めのビールの中身が腐るという、
我々の想像を遥かに超え、また常識をも斜めにぶち破りどこまでも突き抜けていく彼らの国は、
安全品質100%保証の国から来た日本人の私から見ると、 





やっぱりヤツらは、おそロシア!!!





の一言しか出てきません(苦笑)。(↑)つーか今回もこれを言いたかっただけです(笑)。




なにはともあれ、今回の椎名氏のエッセイを読んで、
個人的に以下の事を学びました。




手に入れた酒は、
いじましくいつまでも取っておかないで、
潔くとっとと呑んでおけ!!!







こちらの教訓を胸に、2017年の秋から冬にかけての明るく健全な飲酒生活も、
更に充実した素晴らしい内容にしていきたいと思います。

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by japolska | 2017-08-24 10:34 | Wonderful Books | Comments(0)
2017年 08月 09日

ポーランドに関する本を読む 17

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伊丹敬之氏著”ポーランドからの手紙;1989”読了しました。
こちらは一橋大学商学部教授が、1989年のポーランドに1週間ほど滞在した際に、
色々な組織に属するポーランド人に接触した体験談を掲載したレポートです。


1989年のポーランドといえば、共産党支配から脱出し民主化の道を歩み出し、
計画経済システムから市場経済システムへと移行したちょうど転換期に当たり、
人々が経済的にも心理的にも大きく変化した、ある意味激動の年だったそうです。


社会の仕組みや経済が根底から混ぜ返され始め、
共産主義から資本主義への”ビックジャンプ”が求められた時代のポーランドで、
作者の伊丹氏は、1週間のポーランド滞在の中で出会った、
”変化に積極的に対応していこうという若い人々”と、
”変化に戸惑いを見せ既存恩恵に未練を残す年配の人々”に対し、
「この質問をすると場の空気が一変するだろうな」という事を重々分かっていながらも、
両グループに対してかなり核心を突いた質問を投げかけていきます。


それらに対するポーランド側の反応や答えがすごく興味深く、
また文面からも伺える伊丹氏の少年のような率直さに、
まるで適温のミネラルウォーターを飲むかのようにすらすら読み進める事ができました。
およそ30年ほど前に書かれた内容ですが、ちっとも古臭さはなく、
今現在の私にも考えさせられるような”実質”を突いた内容で大変よかったです。


すごく印象に残っているのは、伊丹氏がポーランド滞在時に目にした、
デパートでのポーランド女性によるウォッカの大量買いの場面です。
その女性は月収の2倍の金額を使ってウォッカを20本程購入していたそうです。
なぜ彼女がそんなにもウォッカを買っていたかというと、
このウォッカは自宅で飲むためのものではなく、
”価値保存の手段”として買われていたのだとか。


当時のポーランドでは異常な位にインフレが激しく、
人々は信用できない自国の通貨・ズロチを、そのまま現金として貯金することはせず、
後日少しでも価値が上がるようなものに変えるのに必死だったとのことで、
その中でも不思議な事に、戦後一貫して、ウォッカだけはインフレ抵抗力があり、
常にウォッカ1瓶が約1ドル相当の値段をコンスタントに維持してきたそうです。


この時代、物と自由に溢れる日本という国に生まれた私は16歳。
ささやかな金額ながらも、対外通貨価値が高くそして安定している日本円を使い、
楽しくそして能天気な高校生活を送ってきた事を思いだしてみると、
地球の反対側でこんな事が起こっていようとは、
その当時は少しも想像すらできませんでしたし、
この先もよっぽどの事が起こらない限り、
実感して深く理解するといったことはできないかもしれません。
(不謹慎ですが今ある自分の状況に感謝をせずにはいられません。)


しかし、国中の人々が安心して暮らせる安定した社会とは何か、
そして、お金とは一体何か、また、人間の本当の幸せとは何か、
そういったことを一旦立ち止まって考えさせてくれるような、
私にとっては大変貴重な1冊でした。この本に出会えた事に感謝です。


最後にこの作者は、今回ポーランドで出会った人に長い手紙を書いているのですが、
この手紙が作者の心から書かれたもので、私はその内容を読んで涙が出ました(T_T)。
内容的にはウルグアイ大統領のホセ・ムヒカ氏の言葉に負けないものだと思いました。

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by japolska | 2017-08-09 09:14 | Wonderful Books | Comments(0)
2017年 08月 04日

北国の人たちに関する本を読む 25

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船曳由美氏著”100年前の女の子”読了しました。


これは
船曳氏の母親である寺崎テイさんという方の、
激動の大正・昭和・平成を生き抜かれた様子を、
娘の
船曳由美氏が聴きがたりとしてまとめた1冊です。


この物語の主人公の寺崎テイさんは、生まれて間もなく実母が出て行き、
彼女の祖父母や父親と一緒に高松村というところで育つのですが、
父親が後妻を迎える際、家督争いの憂き目に合ってしまい、
一度は養女して外に出されてしまいます。


しかしその後事情が変わり、また生まれ育った実家に戻ることに。
継母や血の繋がらない妹達の側で、多少ばかり窮屈な思いをしながらも、
自然溢れる豊かな村で、村に住む様々な人達との交流や、
昔から伝わる季節の行事や習慣等を通じて、
学ぶ事が好きな真っ直ぐな女性へと成長していきます。


彼女は尋常小学校を卒業後、必死に勉強して受験に合格した足利女学校へと進学。
女性に学問なんて不要と言われていた時代に、
学校までの非常に遠い道のりを頑張って通いながらも、
親しい友人に囲まれ、充実した楽しい女学校生活を送ります。


足利女学校を卒業後は、自立の道を模索するために、
わずか16歳という年齢で単身東京へと上京。
決して豊かとはいえない親戚の元で生活しながら、
女学校時代に貯めていた貯金と実家からのわずかな援助を元に、中央工手学校へ入学。
そこで設計図を描く技術を身に付け、就労条件の大変良い土木局で働き始めます。


そして彼女は土木局で働きながらも、
東京で得た収入から貯めたお金を遣い、
女子経済専門学校の夜学で更なる教養と学歴を身につけることを決意。
しばらくは2足の草鞋を履く非常に
忙しい日々を送っていましたが、
ある日土木局からの仕事が無くなり、昼間の時間が空く事に。


計算してみると東京に出てきてから今までに貯めた貯金を投入すれば、
丸1年間は働かなくても通学できる事が判明したので、
彼女はその貯金を全て遣い、東京経済専門学校の昼学のコースに移り、
一流の先生の下で集中して学ぶ道を選びます。


そして
東京経済専門学校卒業後は、東京で更なる自立する道を模索し、
学校側から当時発足したばかりの東京YMCA本部での就職口を斡旋してもらいます。


その後は運命の男性に出会い4人の子供に恵まれるのですが、
太平洋戦争勃発で夫は招集され、彼女とその子供達は高松村へと疎開。
彼女の3人の娘達は自立を希望する女性へと育っていき、
その中の1人の
船曳由美氏がこの本を書き上げる・・・といった感じの内容でした。


感想は、女性というだけで軽視されていた100年前の日本に、
今とは比較にならない程の様々な苦難に翻弄されながらも、
きちんと自分の頭で考えて物事の良し悪しを判断し、
当時稀であった知識と教養を身につける機会を決して逃さず、
また自分が手にしたもの全てを最大限に有効活用する術を実行しつつも、
自らの道をしっかり歩んでいた女性の生き方を読んで、
久しぶりに魂が震えるほどの感銘を受けました。


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by japolska | 2017-08-04 10:27 | Wonderful Books | Comments(0)
2017年 07月 30日

北国の人たちに関する本を読む 24

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津本陽氏著”椿と花水木 万次郎の生涯(上/下)”読了しました。
こちらは日本人で初めてアメリカに足を踏み入れた人物・ジョン万次郎の生涯について書かれた作品です。


以前からジョン万次郎の生い立ちには興味があったのと、
アマゾンでこちらの作品の評価が良かったので購入してみました。
1冊約500ページ近い上下巻を、毎日少しづつ読み進めていきました。


読んでみた感想は、誠実で努力家で非常に頭脳明晰な万次郎が、
当時としては規格外の波乱万丈の人生を歩んだ軌跡が細かく記載されてあって、
大変読み応えがあり、とても感慨深く読むことができました。


また当時の日本とアメリカの文化間の温度差や、
それぞれの国に住む人々の考え方の違いについても、
さりげなく比較できるよう書かれてあったので興味深かったです。


ただ、それぞれの章は大体約70ページ程度だったのですが、
その間は例え場面が変わっても一切行間を開けずにずっと繋げて書かれてあったので、
正直途中で何度も混乱し、確認の為その前後を読み返すといったことを繰り返してしまいました。
それだけが個人的にはちょっと残念でした。


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by japolska | 2017-07-30 09:57 | Wonderful Books | Comments(0)