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2017年 03月 29日

北国の人たちに関する本を読む 12

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さとうち藍氏著”アイヌ式エコロジー生活・治造エカシに学ぶ、自然の知恵”読了しました。


これは上記写真の男性、治造エカシ氏の生活を通じて、
今現在の北海道アイヌの状況やその語り継がれている文化及び知恵の紹介、
そして過去、本土からの北海道開拓でアイヌ民族が被ってきた差別をさらりと説明し、
また上記表紙のような美しい写真を沢山掲載する事で、
若い人や女性にも抵抗なく読めるよう上手にまとめられた本でした。


私はこの本を、野田サトル氏の”ゴールデンカムイ”繋がりで知り、
日本の最北端・北海道に在住する先住民族のアイヌ民族についてもっと知りたくなったので、
まずは導入を、と思い、タイトルに惹かれてこの本を購入しました。
個人的には真っ先にアメリカに居住するドイツ移民の宗教集団であるアーミッシュを思い出さずにはいられませんでした。


読み進めていくとアイヌ民族は、昔から自然をとても大切にしていて、
自分たちを生かしてくれる身の回りの動植物に”カムイ(神)”が宿っていると信じ、
深い尊敬の念を持ってそれらに向き合い誠実に接してきた事が分かります。


また同時に、今まで何の不自由もなく幸せに暮らしていたアイヌ民族の暮らしに、
いきなり本土から来た和人たちが自分たちのルールを勝手に持ち込み、割り込んできたこと、
そして彼らは、おっとりと優しい気持ちを持ち、また上手な交渉方法を知らないアイヌ民族に対して、
強引&卑怯な手で先住民族であるアイヌの人々の財産や権利を奪い取り、また労働力として酷使したこと、
また日本政府はアイヌ民族に対して、本土からの人間とは明らかに違う、
あらかさまな差別政策を制定及び施行して彼らを不毛な地へと追いやった事実が、
短くて淡々とした文章でしたがきちんと記載されていました。


先住民族に興味がある方や、昔ながらの自然な生活の事が知りたい方、
もしくは野田サトル氏の”ゴールデンカムイ”を読んでアイヌの文化に興味を持たれた方にお勧めの1冊です。



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by japolska | 2017-03-29 09:45 | Wonderful Books | Comments(0)